江戸川乱歩賞に「殺し屋の営業術」決定 作者は32歳元営業マン「人生何があるか分からない」

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2025年05月26日 16:09  日刊スポーツ

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「第71回江戸川乱歩賞」を受賞し、発表会見に登場した野宮有さん

「第71回江戸川乱歩賞」受賞作発表会見が26日、都内で行われ、「殺し屋の営業術」で受賞に輝いた野宮有さん(のみや・ゆう=32)が喜びを語った。


ある夜、2人の殺し屋と遭遇して殺される運命となったすご腕営業マンが「私を雇いませんか」と命がけの営業トークを開始し、「2週間で2億円」のノルマに挑んでいく物語。選考委員として登壇した貫井徳郎さん(日本推理作家代表理事)は、「設定がユニークで、発明ともいえる」とし、最終候補作5編の中でも「頭ひとつ抜けている」と講評した。


野宮さんは、7年前からライトノベルや漫画原作のジャンルで活動するかたわら、会社員として営業も体験しており「その経験が生かされている。作家としてすぐに売れていたらこの作品は書けなかった。人生何があるか分からない」と笑顔で話した。


ミステリーと「営業」について「営業は、営業担当者、お客さま、競合他社の3者と頭脳戦、心理戦。ミステリーとの親和性が高い」。自身は営業職に向かず3カ月で異動になったというが、「一流の営業の方は、信じ込ませる力がものすごい。話術がおもしろく、リスペクトがあります」。今後について「受賞に満足することなく頑張っていこうと思います」と話した。

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