スノーボード・アルペン女子で五輪6大会出場の竹内智香(41=広島ガス)が、来季限りでの現役引退を発表した。29日、都内で会見し「長く続けた競技人生を今シーズン、2025−26年シーズン、オリンピックシーズンをもって競技の世界から退くということをご報告させていただきます」と正式に自らの口で表明した。
23年末からは腰痛に苦しめられた。「去年の夏に雪上に戻った時に腰が痛くてなかなか歩くのも厳しい状態だった」と当初は3月に終了した今季限りでの引退も考えた。だが、今年1月のワールドカップ(W杯)では3位、3月には12度目となる世界選手権出場を果たした。「今年の1月、スイスのワールドカップで表彰台に上がることができて、オリンピックの派遣基準をクリアできたことで、もう1回神様が『オリンピックまで全力で頑張りなさい』と言ってくれているのかなというふうに感じました」と、現役続行を決意したという。「ただ、中途半端な気持ちで向き合って頑張り続けることは決して簡単ではなくて」と、来季1年限りと設定。「私の中でもう1度アスリートとして24時間自分のために時間を使って、残り1シーズン、本気でもう1回取り組み、勝ちに行きたい。北京オリンピックを目指して復帰した時の楽しみたいではなくて、もう1回競技者として本気で勝ちに行くような取り組みをしたいと思っています」と、7度目の大舞台となる来年2月のミラノ・コルティナ五輪を集大成の場に据えた。
シーズン前に発表した理由については「応援してくださる皆様が競技人生の長さとともに本当にたくさん増えてきた。せっかくであれば、自分の気持ちと応援してくださる皆様、メディアの皆様、スポンサーの皆様、家族、友達、みんなと心をそろえてあと2シーズン一緒に駆け抜けていきたい」と笑顔で説明した。
北海道旭川市生まれの竹内は、クラーク記念国際高3年時の02年ソルトレークシティー五輪に初出場し、パラレル大回転で22位。その後も日本代表をけん引し、06年トリノ五輪9位、10年バンクーバー五輪13位だった。14年ソチ五輪では、同競技で日本人女子初のメダルとなる銀メダルを獲得。18年平昌五輪は5位入賞を果たした。
平昌大会後は2年半休養したが、20年8月に現役復帰を宣言。6大会連続出場となった22年北京五輪は、決勝トーナメント1回戦敗退だった。
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竹内がミラノで再び五輪舞台に立てば、夏冬合わせて五輪7度出場の橋本聖子に並ぶ日本女子最多記録となる。
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