「はっぱ」と「ちょーちょ」がわかる1歳児に“その間のもの”を見せたら……? ほっこりする興味深い光景がX(Twitter)に投稿されました。その結果を受けたさらなる試みも反響を呼び、一連の投稿を合計すると記事執筆時点で656万回以上表示され、10万件を超えるいいねを集めています。
投稿者は、脊椎動物の形態進化について研究している東山大毅(@h_higashiyama)さん。「1歳児が『はっぱ(茶色い落ち葉を含む)』と『ちょーちょ』が言えるようになったので、このタイミングで葉っぱに擬態したコノハチョウをどう判定するか試してみた」として紹介した写真は、コノハチョウの標本箱を前にした子どもの写真です。
コノハチョウとはチョウの一種で枯葉に擬態するのが特徴。その標本を5秒ほど観察して出した答えは「ちょーちょ!」でした。
標本は翅(はね)を開いた状態なので、それを閉じて樹にとまっている写真を見せたところ、それも「ちょーちょ!」と即答してきたため、「ヒトの1歳児に葉っぱ擬態は無効なのか」といったんは結論づけます。
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ところが、屋外で茶色の落ち葉を拾って「はっぱ、はっぱ!」と楽しんでるタイミングで、同じコノハチョウの写真を見せると「はっぱ!」と即答。翅を開いたコノハチョウの写真を見せると「ちょーちょ!」と回答しました。それ以降は翅を閉じたコノハチョウの写真も全て「ちょーちょ!」と答えるようになったそうです。
この結果に、「どうやら直前に学習した短期的な記憶に基づいて判断しているらしい。おそらく野生でこの擬態を見破ることは彼にはまだ難しいだろう」と研究者目線で分析する東山さん。最後に冗談めかして、「結論:コノハチョウの扮装擬態は、1歳児の捕食から身を護るうえで有効である」とつづっています。論文の結びかな?
1歳児の認識力を試すような実験にXでは、「実験に付き合ってくれる1歳児ちゃん優しい」「自分の子供で実験しないでよw」「研修者が育児とクロスする瞬間尊いな」「頭のいい人のこういう論文チックな子供との触れ合い好きかも」という反応が寄せられています。
一方、コノハチョウの擬態について「1歳児の捕食から身を護るうえで有効」とする結論については、「1歳児は蝶々だろうと葉っぱだろうと口に入れるはずでは?」「1歳児から目を離すと葉っぱも食べてしまうので、もう少し観察が必要です」というツッコミも見られました。
画像提供:Hiroki HIGASHIYAMA (東山 大毅)(@h_higashiyama)さん
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