「最優先はCWCではなく、“最良の合意”」 アトレティコはバエナ獲得を急がない…約90億円近い移籍金を引き下げへ

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2025年06月03日 15:20  サッカーキング

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アトレティコが狙うMFバエナ [写真]=Getty Images
 アトレティコ・マドリードは、MFアレックス・バエナ獲得に向けたビジャレアルとの交渉を急ぐつもりはないようだ。2日、スペイン紙『マルカ』が報じている。

 この夏、アレックス・バエナへの門戸は開かれている。「そうならないことを願っているけど、これには常に3つの立場がある。誰かが去りたいと望むなら…人生で翼を折るべきではない。誰もが飛ぶべきだ」とは、ビジャレアルのフェルナンド・ロイグ会長が、同選手の去就について問われたときの弁だ。まもなく24歳となるカンテラーノは、EURO2024とパリオリンピックの2冠という“無敵の夏”を過ごした後、今シーズンは欧州コンペティションに参加できなかったにも関わらず、公式戦7得点9アシストを記録。これで3シーズン連続の15G/A(ゴール関与数)達成となり、今夏に残留か、移籍かの決断を迫られることになるのは明白だった。

 そんなバエナ獲得をかねてより目指してきたのが、アトレティコ・マドリードだ。すでに個人合意には達しており、現在はクラブ間交渉が続いているとのこと。『マルカ』によると、クラブ上層部は、今夏開催のFIFAクラブワールドカップに間に合わせるよりも、ビジャレアルとの交渉において“最良の合意”を導き出すことが最優先事項と考えている、と指摘。要するに、短期決着に捉われ、相手側が要求する移籍金を満額支払うようなことは避けたいという。事実、アトレティコ・マドリードが、同選手の契約解除金として設定された5500万ユーロ(約90億円)に近い金額から、可能な限り引き下げようと努力していることを明らかにした。

 また『マルカ』は、この交渉が今週からさらに激しくなることが予想されるとし、「バエナがクラブワールドカップに間に合うよう到着すれば歓迎するが、最大の目標はアトレティコに今後5年に渡って活躍できる実績のある選手を獲得することであり、13日後に始まる大会のためではない」と改めて強調。その上で、カギを握るとされるMFロドリゴ・リケルメにも触れ、ビジャレアルがターゲットに据える“ロロ(愛称)”をバエナの取引に含めるのか、それとも切り離して交渉するのか(ビジャレアルはこっちを望んでいる模様)、はたまた興味を示している他クラブの動きを待つのか、こちらの決断も急ぐつもりはないとのこと。バエナ同様に、ロロ退団における恩恵を最大限引き出すことが、ロヒブランコスの優先事項と伝えている。

 バエナの交渉と、それに直接的にしても、間接的にしても関わってくるロロの去就。時間なら、まだまだある。この結びつきの強い“2つの取引”を吟味することから、アトレティコ・マドリードの夏が始まっていく。

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