東急不動産分譲、施工不良 住民ら建て替え求め提訴「履行義務ある」
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2025年06月04日 20:43 毎日新聞

東急不動産にマンションの建て替えなどを求めて提訴後、記者会見する住民=東京都千代田区で2025年6月4日午後3時18分、安元久美子撮影 複数の施工不良が見つかった東京都世田谷区の分譲マンションを巡り、管理組合と住民6人が4日、販売元の東急不動産にマンションの建て替えを求める訴訟を東京地裁に起こした。東急不動産は買い取って解体する方針を示しているが、住民側は建て替えで一度は合意していたとし、「履行する義務がある」と訴えている。
訴状によると、マンションは東急建設が設計・施工し、1998年に完成した「東急ドエル・アルス世田谷フロレスタ」(8階建て、49戸)。2018年以降、建物の耐震に関わる複数の重大な不具合が発覚。東急不動産は21年に建て替えを提案して仮住まいを提供し、管理組合も受け入れた。しかし、24年3月に一転して建て替えを見送る方針を伝えてきたという。
住民側は建て替えに向けて専門業者に依頼した調査費用約5800万円の支払いも求めた。原告の三身(さんみ)太郎さん(55)は記者会見で「なぜ建て替えに応じないのか納得できる説明を受けていない」と訴えた。
東急不動産は「訴状が届いていないので、コメントは差し控える」とした。【安元久美子】
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