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「万が一、有罪になっても、僕は政治的な事件で刑務所に行くことに対して、なんら恥でもないし怖くもないです」
6月4日、YouTubeに公開した動画でこう語ったのは、政治団体「NHK党」の党首・立花孝志(57)氏だ。同日、昨年11月の兵庫県知事選において、斎藤元彦知事(47)の疑惑を調査する百条委員会の元委員長・奥谷謙一県議(39)をSNSで中傷したなどとして、名誉棄損や威力業務妨害と脅迫の疑いで書類送検されていた。
兵庫県知事選に立候補した立花氏だったが、自身の当選を目指さず、斎藤氏の再選を目的とした「二馬力選挙」を展開。知事選は、斎藤氏が元県民局長の男性(’24年7月に死去)からパワハラなどの疑惑を文書で告発され、議会で不信任決議案を受けて失職したことに伴う“出直し選”であったが、立花氏は選挙期間中、奥谷氏に対する“攻撃”を繰り返した。たとえば’24年11月1日、Xで以下のように投稿している。
《奥谷謙一委員長が、兵庫県民の敵です!こいつがマスコミに圧かけて、元県民局長の自殺原因を知事のパワハラにしています!》
さらに、11月3日、奥谷氏の自宅兼事務所前で街頭演説も行った立花氏。スピーカーを自宅の門に向けて「出てこい奥谷!」と叫ぶと、「ちょとチャイムだけ鳴らしますか」とインターホンを鳴らし、こう口にした。
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「出ないね。まぁあまり脅しても、奥谷さんが自死されても困りますので、これぐらいにしときますけど」
当日は多くの聴衆が駆けつけ、演説の様子はSNSでも拡散された。奥谷氏はほどなくして母親を避難させたというが、選挙後の11月21日、本誌の取材に対し“恐怖心”を打明けていた。
「県庁の方にも色々と電話がかかってきていたようで、『奥谷の家の前におったけど、おれへんかったやないか』『奥谷の家の前におるけど、どこおんねん』といった内容もあったと聞いています。私に批判的な人が来ていたんだろうな、と。そう思ったらとても怖いですよね」
11月22日、奥谷氏はSNSで虚偽の内容を投稿され、名誉を棄損されたとして立花氏を刑事告訴したほか、自宅兼事務所前で立花氏が行った演説についても、脅迫と威力業務妨害の容疑で被害届を提出。これを受け、県警は今年6月4日、立花氏を名誉毀損と脅迫、威力業務妨害の容疑で神戸地検に書類送検した。
立花氏は奥谷氏が刑事告訴したことを受け、昨年11月22日にYouTube上で行われた生配信に登場し、今年1月に行われた南あわじ市長選挙に立候補することを明かした上で、こうも語っていた。
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「奥谷、宣言しとくわ。俺、1月19日からもっかい選挙あんねん、淡路島でな。淡路島で選挙出ても、神戸市北区で選挙運動してもええねん。もっかいお前の家行ったるから。そらそうや、お前、俺に対して『脅迫された』とかいって、眠たいこと言うてんねやろ? 選挙運動されてな、ビビるっておかしいやん。
お前、百条委員会で意味わからない秘密会にしたんやろ。お前が仕切ってみんなやったんやろ。で、データ漏らしたんや。責任とれよ。結果責任そういうことちゃうんか」
なお、書類送検されたことを受け、立花氏はYouTubeで冒頭のようにコメントしたほか、奥谷氏の名誉を棄損したという疑いについて、「真実相当性があるということで、これは無罪」と主張。脅迫や威力業務妨害の容疑についても、「通常の人が恐怖を感じるような演説内容ではなかったと思います。もちろん、これは無罪を主張するということで」などと、真っ向から争う姿勢を見せている。
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