今年産駒がデビューするコントレイル(撮影:下野雄規) 日本ダービーが終わり、今週末からは中央競馬でも2歳新馬戦がスタートする。昨年はサートゥルナーリア産駒が27勝、ナダル産駒がダートで次々に白星を挙げ、“旋風”を巻き起こした。いよいよ始まる若駒たちの戦いを前に、今年デビューを迎える注目の「新種牡馬」を確認しておきたい。
何と言っても話題はコントレイル産駒。20年に父ディープインパクトとの“父仔無敗クラシック三冠”を達成するなどGI・5勝を挙げた名馬で、産駒がセリ初登場となった23年セレクトセールでは億超えが連発した。コントレイルの主戦でもあった福永祐一師のもとには、5.2億円(税抜)で落札されたサガルマータが入厩。また、3.3億円(税抜)の値が付いたボンボンベイビー、母がオークス馬ソウルスターリングのスターリットフレアなど素質馬が目白押し。祖父や父と同じく、産駒には芝クラシック路線での活躍を期待しよう。
昨年から3歳ダート三冠が創設され、ファンの関心が増す砂路線では、クリソベリル産駒に注目したい。全兄にダート重賞6勝のクリソライト、半姉に宝塚記念覇者のマリアライトなどがいる良血で、現役時代はGI/JpnI・4勝の活躍で一時代を築いた。産駒のショコラプリンは、母が重賞2勝のエスメラルディーナで、今年の雲取賞を制したジャナドリアの近親にあたる。藤田晋オーナーの1億円馬イナズマダイモンは、半姉が20年CCAオークス覇者のParis Lights(パリスライツ)という米国ダートも合いそうな血統。中央競馬のダート新馬戦はまだ先になるが、お披露目のときを楽しみにしたい。
ほかには、20年香港スプリント、21年高松宮記念を制したダノンスマッシュ、現役時代はダート短距離で存在感を示し、わずか3世代を残して急逝したマテラスカイ。19年に春秋マイルGIを完全制覇したインディチャンプ、17年菊花賞馬でファンからの人気も高いキセキなどが今年の新種牡馬にあたる。
今週は土日合わせて6頭の新種牡馬が産駒を送り出す。中でもポエティックフレア産駒が今週出走予定の新種牡馬産駒全10頭中3頭を占め、初勝利に大きな期待がかかる。また21年の安田記念覇者ダノンキングリーの産駒や、名牝ウオッカの仔であるタニノフランケルの産駒などもエントリー。
5日時点で、地方ではマテラスカイ、ゴルトマイスター、ミスチヴィアスアレックス、フィレンツェファイアの産駒が勝ち名乗りを上げているが、中央競馬の一番乗りはどの父になるか。フレッシュマンサイアー争いからも目が離せない。
【今週デビュー予定の新種牡馬産駒】
・土曜阪神5R
ホワイトフレイムス(父ポエティックフレア)
・土曜東京5R
フィールドアピール(父ベンバトル)
・日曜阪神5R
サンタカリス(父マテラスカイ)
ジューンマロン(父ダノンキングリー)
トライアンフパス(父ベンバトル)
リヒトミューレ(父ポエティックフレア)
・日曜東京5R
ホワイトドラゴン(父ダノンキングリー)
・日曜東京6R
コパノカーター(父タニノフランケル)
シーグルロス(父フィレンツェファイア)
ルーチェフィオーレ(父ポエティックフレア)