恋人や配偶者との性的同意、半数超が「明確な確認なし」で関係 20代は6割が言葉で同意 世代で分かれる意識の差

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2025年06月07日 19:50  まいどなニュース

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セクハラと性的同意の認識には男女差・年代差がある(aijiro/stock.adobe.com)

みなさんは、配偶者や恋人などのパートナーに対して、「性的同意」や「セクハラ」を意識しながら付き合っていますか? 既婚者やパートナーがいる男女を対象に行われた調査によると、性的な行為の際に、約半数が相手から明確な同意を得ていないことがわかりました。また、身体的な接触を含む行動については、男性よりも女性のほうが「セクハラ」と感じる傾向が強いことも明らかになりました。

【写真】性的な行為を行う際に「相手の同意を取っていますか?」(調査結果を見る)

この調査は、弁護士相談ポータルサイト「刑事事件弁護士相談広場」を運営する株式会社Agooraが2025年2月に実施したもので、20〜50代の既婚者および恋人のいる男女320人を対象に、WEBアンケート形式で行われました。

性的な行為における「性的同意」に関して、メールやLINE、アプリなどを利用したり口頭で同意を取る人は46.75%でした。一方「言葉にはあまりしない・態度で確認する」「そもそも特に同意を取らない」など、ハッキリとした同意を取らずに行なっている人が合計で53.44%となり、半数以上が性的な行為を行う際に、明確な相手の同意を確認していないことが分かりました。

男女別に見ると、文字や言葉で同意を取るのは男性は56.3%だったのに対し、女性は36.9%でした。調査した同社は、この差について「日本の性役割において男性から女性に性的行為を持ちかけるケースが多いことが要因の一つと考えられる」とも述べています。

年代別では、ハッキリとした性的同意を行っている人の割合は、20代では60%に達しました。一方、50代ではこの合計が約半数の31.3%にとどまっています。

相手の不同意で行為を中止した経験の有無について男女含めた全体で見ると、相手の不同意を理由に性的行為をやめた経験がある人は43.75%でした。一方、経験がない人は56.25%となっています。

男女別に見ると、相手の不同意により性的な行為をやめた経験がある男性は57.5%でした。一方、女性で経験があるのは30.0%にとどまり、7割の方が経験なしと回答しています。

この男女差の理由として、調査した同社は「日本では女性が男性に対して性的同意を取る機会が少ないことや、仮に女性が同意を持ちかけた場合でも男性に断られることが少ないなどの理由が考えられます」と述べています。

続いて、セクハラに感じる行動について男女それぞれに聞いたところ、男女で差がみられました。

女性がセクハラに感じると回答した割合が高かった項目は、「性的な画像・動画を見せる(70.6%)」「不意にハグをする(65%)」など身体接触を含む行動は、男性に比べ女性の方が「セクハラ」と認識する人が多くなる傾向がありました。

対照的に、男性は「断られても何度も食事やデートに誘う」「冗談で性的なジョークを言う」といった、相手とのコミュニケーション上の「迷惑行為」についてセクハラと認識する傾向が強くありました。

調査を行った同社は、いわゆる「無礼講の場」や男女が対面する場の流れの中での行動において、男性からすればセクハラの自覚がない行動でも、女性にセクハラと認識されているケースが多々あることがわかります。この認識のズレが、意図しないトラブルの温床となる可能性があると、述べています。

もし不同意わいせつ・性交を主張された場合に自分の責任を認めるかどうかの質問について全体では「自分の責任を認めない人」が52.81%と半数を超えており、男女別に見ても、男性は合計で55.7%の人が、女性でもちょうど半数の50%の人が、自分の責任を認めないと回答しています。

あくまで仮定の質問に対する回答ではあるものの、万一トラブルに巻き込まれた際に「責任を認めない」という意見を持つ人が、男女問わず半数以上いることが明らかになりました。

年代別で見ると、30代〜50代はすべての年代で「自分の責任を認めない」と回答をする人が50%を越えました。一方で、20代は「自分の責任を認めない」人は1/3程度の少数派に留まり、若い世代と上の世代の間で意識の差が見られます。

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