雨の日も買い物で傘いらず、夜勤の夫も安心…理想だった「1階コンビニ付き賃貸」に潜んでいた落とし穴　1年以上、朝まで眠れない日々

住まい選びでは、駅やスーパー、金融機関など「徒歩圏内にあると便利」な施設を重視する方が多いかもしれません。実際、日常生活での利便性を考えると、こうした施設が近くにある物件は魅力的に映ります。しかし、引っ越してから「こんなはずじゃなかった」と、思わぬ想定外の落とし穴に気づくケースもあるようです

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マンションの1階テナントに「コンビニ」

昨年結婚し、夫と二人暮らしを始めたAさん（関東在住、30代、パート）が住む1LDKの賃貸マンションには、1階にテナントとしてコンビニが入居しています。夫が交代制で夜勤につくこともあり、早朝や深夜に買い物ができる店があったら便利だし、常に人がいるので防犯上でも安心と選んだ物件です。

結婚後はパートで事務員をしているAさん自身も、ちょっとした買い忘れやATM利用、コピーなど、雨の日にも傘なしで行ける便利さを日々実感しています。

そんなコンビニ付き物件唯一の後悔ポイントは「音」でした。住宅街の一角にあるため、基本的には静かな場所ですが、その分深夜のトラックの停車音や荷物の搬入時の台車の音、車で来た客のドアの開閉音など、昼間には気にならなかった「音」が夜寝ているときには大きく響くのだとか。

「慣れれば気にならないよ」と夫は言うものの、Aさんはもう1年以上朝まで眠れていないそうです。

ほぼランチタイムで売り切れる人気の「ラーメン屋」

Bさん（関東在住、30代、会社員）が困っているのは、地元で有名な人気ラーメン店です。

スープが売切れたら閉店、というスタンスが評判を呼び毎日夕方よりも早く売り切れます。

そのため「日中は仕事だし、帰宅後にはもう行列もないから別に気にならない」と考えていました。実際、行列で騒がしい、通行しづらいといった問題はないとのことです。

ところが、引っ越し後しばらくしてBさんが驚いたのは「仕込みの時の豚骨のニオイ」でした。特に、閉店後、夜にかけてスープを仕込んでいる間は窓を開けられない状況なのだとか…。

「自分が苦手なだけで、平気な人もいるかもしれませんし、そもそも後から引っ越してきたのはこちらなので…。でも、まさかこうしたニオイに悩まされるとは思いませんでした」

内見時に気づけていれば…と悔やんでいるようです。

マンションの目の前が「24時間ジム」

筋トレとランニングが趣味のCさん（関東在住、40代、会社員）は、1人暮らしのワンルームマンションに住んでいます。

ある日、目の前の建物に24時間営業のジムがオープンし、「これで雨の日でも運動できる」と大喜び。オープン初日に登録するほど期待していたそうです。

周囲は戸建てが多く、競合する施設もないため、ジムはすぐに人気に。いつ訪れても複数の利用者がいるほどの盛況ぶりです。

しかし困っているのは、利用者の一部がCさんの住むマンションの自転車置き場を無断で使用していること。もともとスペースが限られているなか、利用者の自転車やバイクが無理に詰め込まれ、通路や歩道がふさがれてしまうようになったといいます。

ジムには常駐スタッフがいないため、現場で直接対応してもらうことも難しく、Cさんはモヤモヤした思いを抱えながら過ごしています。

子育て世帯の住まいの近く「小学校＆中学校」

子どもの幼稚園入園を機にマイホームを購入したDさん（関東在住、40代、主婦）一家。子どもの安心・安全を考えて、家から徒歩2分の場所に小学校と中学校が併設されている場所に家を建てました。新しい校舎に、各学年2クラス程度という落ち着いた規模も決め手になったといいます。

当初は「子どもの声や校内放送が騒がしくないか」と音に不安を抱いていたそうですが、実際には非常に静かで、かえって驚いているといいます。

ところが、予想外だったのは「砂埃」でした。風の強い日には校庭の砂が舞い、物干し竿や窓がすぐに汚れてしまうとのこと。「なぜか校庭に砂場があるらしくて…。最初に気づいていれば対策もできたのですが」と話します。

こうした「想定していなかった問題」こそ、引っ越し後には気になってしまうものかもしれません。

（まいどなニュース特約・中瀬 えみ）

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