テア・シュテーゲン、11年在籍したバルサ退団の可能性浮上? 選手は残留を希望も、クラブは…

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2025年06月08日 19:44  サッカーキング

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ケガからの復帰後は出場機会が限定的だったテア・シュテーゲン [写真]=Icon Sport via Getty Images
 バルセロナに所属するドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンは、2024−25シーズン限りで、11年間在籍したバルセロナを離れることになるかもしれない。複数の地元メディアが報じている。

 現在33歳のテア・シュテーゲンは、2014年夏にボルシアMGからバルセロナへ完全移籍加入。当初は元チリ代表GKクラウディオ・ブラボがラ・リーガのゴールマウスを託されており、テア・シュテーゲンはチャンピオンズリーグ(CL)やコパ・デル・レイなどカップ戦要因のGKとなっていたが、ブラボが退団した2016−17シーズン以降は不動の正守護神としてバルセロナのゴールマウスに立ち続けてきた。今季終了時点で、公式戦出場試合数は「422」を数える。

 ハンジ・フリック監督が就任した今季も、絶対的守護神の座に君臨し、開幕直後の公式戦7試合に出場。しかし、昨年9月22日に行われたラ・リーガ第6節ビジャレアル戦(○5−1)で右膝の膝蓋腱を完全断裂し、長期離脱を強いられると、以降は実戦から離れていた。その期間、当初はスペイン人GKイニャキ・ペーニャが起用されていたものの、テア・シュテーゲンの負傷によって現役引退を撤回し、緊急補強した元ポーランド代表GKヴォイチェフ・シュチェスニーが台頭。結局、テア・シュテーゲンはシーズン終了を待たずにカムバックを果たしたが、復帰後はラ・リーガでわずか2試合に起用されたのみで終わっていた。

 このような状況の中、今夏の移籍市場では、エスパニョールに所属する24歳のスペイン人GKジョアン・ガルシア獲得が決定的だと報じられている。シュチェスニーの契約延長にも着手している状況のなか、バルセロナはテア・シュテーゲンに退団を勧める可能性があるという。

 現地メディア『ムンド・デポルティーボ』によると、来季のバルセロナでは、J・ガルシアを正守護神、シュチェスニーを2番手に据えることが既定路線となっており、テア・シュテーゲンは3番手に降格する可能性が高いようだ。本人がこの処遇に納得するならば、契約を2028年夏まで残しているだけに、残留することも可能だが、テア・シュテーゲンは来年に控えたFIFAワールドカップ出場を目指しており、出場機会を確保できない状況を受け入れるとは考え難い。

 また、バルセロナのフリック監督とジョアン・ラポルタ会長は、復帰後のテア・シュテーゲンが見せた振る舞いに失望をしていたとのこと。『ムンド・デポルティーボ』の情報によると、2年ぶり通算28回目のラ・リーガ制覇を決めた後、ホーム最終戦として行われた第37節ビジャレアル戦(●2−3)後、キャプテンであるテア・シュテーゲンがファン・サポーターに向けてスピーチを行う予定となっていたが、これを拒否していたようだ。この背景には、復帰後の出場機会の少なさを不満に感じていたことがあり、フリック監督との“確執”も取り沙汰されている。

 同メディア『スポルト』によると、テア・シュテーゲンはこれらの情報が“リーク”されたことに驚くと同時に、自身の退団を“正当化”させるためのストーリー作りだとして、怒りを覚えているとのこと。テア・シュテーゲンは自身の去就に関する詳細を公の場で話すことは避けているが、自身の希望はバルセロナの残留だという。復帰後の状態にも自信を持っており、再び正守護神の座を争う準備ができているためだ。

 バルセロナはチーム内トップクラスの給与を受け取っているテア・シュテーゲンに退団を求めており、残り2年の契約のうち、テア・シュテーゲンが退団に合意するならば、1年分の年俸を支払う用意もあるようだ。一方で、選手自身は残留を望んでいることもあって、状況は複雑になっている。

 いずれにせよ、現在のテア・シュテーゲンはドイツ代表としてUEFAネーションズリーグを戦っている最中にあり、バルセロナとの交渉は来週に入ってからスタートする模様だ。残留か、移籍か、バルセロナの“カピタン”の決断に注目が集まる。


【ハイライト動画】バルサの今季ホーム最終戦





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