
都内の金融機関で働くAさんは、多忙な日々を過ごしながらも幼稚園に通う息子の屈託のない笑顔と、妻と三人で過ごす週末を楽しみに仕事に励んでいました。公園でのピクニック、少し遠出してのドライブ、何気ない日常の風景こそが宝物だと感じています。
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しかしAさんが楽しみにしていたはずの週末は、ある日を境に変化していきます。妻が実家に帰る頻度が多くなり、今では月に10日も家を空けるようになったのです。
義両親は体調が悪いわけでもなく、介護が必要な様子もありません。Aさんから見れば、妻はただ実家でのんびりと羽を伸ばしているだけのようでした。
妻が不在の週末は、当然ながらAさんが息子の面倒を見ます。食事の準備、お風呂、寝かしつけ。普段、妻と分担していた家事育児の全てがAさんの肩にのしかかり、休まる暇もありません。息子も、母親がいない週末にどこか寂しさを感じているようでした。
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Aさんは何度も妻に「実家へ帰る頻度を少し減らしてほしい」と、言葉を選びながら伝えました。しかし妻は「実家でゆっくりしたいだけ」と返すばかりで、真剣に取り合おうとはしません。Aさんの心には、むなしさと諦めに似た感情が広がっていきます。
実家に頻繁に帰る妻を振り向かせるために、Aさんにできることはあるのでしょうか。夫婦関係修復カウンセリング専門行政書士の木下雅子さんに話を聞きました。
なぜ妻は頻繁に実家に帰るのか
ー妻が頻繁に家に帰る理由は何でしょうか
一言でいえば、実家にいるほうが「楽」だからでしょう。家にいても夫や子供の面倒を見なければならず、気の休まる時間がないのかもしれません。
逆に、打ち込むことや家にいる意義がないようであれば、時間を持て余して実家に行っている可能性もあります。Aさんが家事や育児を問題なくこなせると仮定すると、「私がいなくても大丈夫」と考えて、実家で羽を伸ばしているのかもしれません。
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いずれにせよ、妻にとって家にいるよりも実家に価値を感じているため、頻繁に家に帰っているのだと考えられます。
ー妻を振り向かせるためにAさんができることは何でしょうか
実家よりも家に価値があると感じてもらう必要があります。もし、家事や育児で気が休まらないのであれば、Aさんのフォローが肝心です。感謝の気持ちを伝えたり、ねぎらったりする姿勢を見せるのも大切です。日常の些細なことでも「ありがとう」と伝えることで、奥様の努力が認められていると感じてもらえる可能性があります。「君と良い家庭を築きたい」といった未来志向のポジティブなメッセージを伝えれば、気持ちが伝わるかもしれません。
逆に、時間を持て余しているというのであれば、パートの仕事を勧めてみるなどして家にいる意義を強化するといいでしょう。お小遣いが増えることで、新たな楽しみが見つかる可能性もあります。
◆木下雅子(きのした・まさこ)行政書士、心理カウンセラー。大阪府高槻市を拠点に「夫婦関係修復カウンセリング」を主業務として活動。「法」と「心」の両面から、お客様を支えている。
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(まいどなニュース特約・長澤 芳子)
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