<静岡県高校総体バスケットボール:浜松開誠館78−53東海大静岡翔洋>◇8日◇男女決勝◇袋井・エコパアリーナ
女子は、浜松開誠館が東海大静岡翔洋を78−53で退け、9大会連続9度目の県制覇を果たした。2月に行われた新人戦の決勝リーグで敗れた相手に雪辱を果たし、11度目の全国切符を手にした。男子は、藤枝明誠が浜松開誠館に90−49で快勝。4年連続10度目の優勝を決め、15度目の大舞台へ駒を進めた。男女優勝校は7月27日に岡山で開幕する全国総体に出場する。
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浜松開誠館が、女王の座を守る9連覇を飾った。終了のブザーが鳴り響くと、選手たちの表情に笑みがあふれる。三島正敬監督(49)も「最後まで集中を切らさずに戦えたと思う」と目尻を下げた。新人戦、ウインターカップ県予選も含めた県内3大大会連覇は、これで26大会連続に伸びた。
18−19で迎えた第2クオーター(Q)序盤、SG前川桃花(3年)のシュートを口火に13連続得点を奪った。前川は「今年は自分のチームだと思っている。苦しい時に引っ張りたかった」。主将が流れを呼び込むと、下級生も躍動した。SF垣内優希奈が3点シュート5本を沈めるなど21得点。PG牧田知紘(いずれも2年)も両軍最多22得点と着実にスコアを伸ばし、頂点へと駆け上がった。
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因縁の一戦だった。東海大静岡翔洋には、2月の新人戦決勝リーグで52−60で敗戦。優勝こそしたが、県内連勝記録が165で止められた。指揮官は「負けを知って、どうするかが大事。練習から雰囲気を変えた」。全員で声を出し合い、エネルギー全開で再出発。ボールへの執着心やリバウンドなどの強化に時間を割き、チームの原点をもう1度、見つめ直した。
続く東海新人では、全国でも上位常連の桜花学園(愛知)に63−78で敗れたものの、第4Qで一時2点差に迫るなど善戦。少しずつ、自信を取り戻した。8点差で散り、大きなショックを味わった「県内黒星」から約4カ月。迎えた再戦では守備でも高さで上回る相手に体を張り続け、25点差をつけて快勝と“3倍返し”でリベンジした。
昨年の全国総体では3回戦で岐阜女(岐阜)に敗れ、ベスト16に終わった。前川は「悔しい思いをした昨年よりも、良い結果を残します」と力強く目標を語り、次なるステージへと視線を向けた。【前田和哉】
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