1トンの雨水を生活用水に「温暖化対策」京都府の男性が自作システム、トイレや洗濯に活用

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2025年06月09日 07:10  まいどなニュース

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最大1トンの雨水をタンクにためられると説明する重本さん(向日市寺戸町)

 京都府向日市寺戸町の重本光幸さん(81)が、雨水をためて生活用水に使うなど環境にかかる負荷を減らす工夫を凝らした自宅を2024年に建てた。「自然が大好き」という重本さんは「取り組みを知ってもらうことで、多くの人に環境保全の意識を高めてほしい」と訴える。

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 電機メーカーに長く勤めた重本さんは、昔から山登りやシーカヤックといった趣味に没頭してきた。それだけに自然を思う気持ちは人一倍強いという。

 二十数万円を投じて最大1トンの雨水を生活用水に使う独自の仕組みを寺戸町の自宅に導入した。屋根で受けた水を雨どいで集め、500リットルのタンク二つにためる。

 降り始めの雨水は屋根についた汚れなどが混じっているため、タンクに入らないよう配管を工夫。比較的きれいな雨水をためて屋内にポンプで送り、今後トイレや洗濯に使う予定だ。「温暖化・災害対策に役立てたい」(重本さん)とする。

 使用後に下水としてそのまま流すと上水道の使用実態と合わなくなる恐れがある。重本さん宅では雨水の使用量を計測する仕組みで、量に応じて上乗せした金額を下水道使用料として支払う。

 向日市は「認定汚水として申請し、認められれば雨水をトイレなどに利用しても問題ない」と説明。また、大雨の浸水対策や生活利用を目的に貯水タンクを置く場合の助成も実施しており、80リットル以上のタンクを置く場合は費用の4分の3(上限4万5000円)の助成金を拠出している。

 重本さんの「エコ住宅」は、もう一軒ある。南丹市美山町にも雨水利用システムを取り入れた別宅を構えており、近くの畑でトマトやじゃがいもなど野菜作りにいそしむ。

 少なくないお金を投じてエコ住宅を建ててきたのは、自然と共生する暮らしを自身が理想としているからだ。ただ、環境への配慮は小さなことから始められるとして「さまざまな人に自分ができることを考えてほしい」と重本さんは願う。

(まいどなニュース/京都新聞)

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  • トイレはともかく洗濯に雨水は嫌だな…浄水設備次第ではあるけど。
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