柔道男子66キロ級で五輪2連覇の阿部一二三(27=パーク24)が9日、5度目の優勝がかかる世界選手権(13〜20日、ブダペスト)に向けて羽田空港から出発した。前日8日に受けた、2つの刺激を明かした。
昼には、男子100キロ級のウルフ・アロン(29=パーク24)が現役最終戦に臨んだ。全日本実業団体対抗大会の無差別5人制で争う男子1部で準優勝に貢献。個人としては3戦全勝で終えていた。
21年東京、24年パリ五輪をともに戦い、所属も同じ。2年上の先輩の姿に「何か持っているな」と笑顔。引退後には「違う道でも頑張って欲しい」とエールを送った。
夜には、親交のあるプロボクシングWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M・T)が、初の王座統一に成功。IBF世界同級王者の西田凌佑(28=六島)に6回終了TKO勝ちした。
これまでたびたび現地で応援してきたが、今回は出発前日のため断念。「統一戦はそうそうない。見たかった」と悔しがりつつ、自宅で観戦した。「いつもとは違う一面。殺気立った姿を初めて見た」と驚いた。
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知人の紹介で知り合い、食事もともにする仲。同級生が活躍する姿に「僕も負けていられない」と奮い立った。
自らは、昨夏のパリ五輪以来となる国外戦に挑む。今年に入り、4月の全日本選抜体重別選手権、全日本選手権と国内で実戦を重ねてきた。「積み重ねるごとに体のキレが出てきている」と自信をのぞかせた。
23年大会以来の出場。日本男子最多5度目の優勝がかかる。山下泰裕、高藤直寿らを上回る記録に向け「そんなに考えないようにしている。結果を出した先が、最多優勝ならうれしい」と見据えた。
「楽しみ。自分らしさを出した試合をできれば。ここからがロス五輪のスタートという気持ちで挑む」と力強く誓った。【飯岡大暉】
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