グランプリ3連覇を果たしたクロノジェネシス(撮影:下野雄規) 阪神競馬場で6月15日(日)に行われる宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)には、菊花賞馬のアーバンシック、有馬記念を制したレガレイラなど、好メンバーが集った。本稿では同レースの開催にあたり、グレード制が導入された84年以降の着差をランキング形式で紹介する。
■4位タイ 3馬身半 90年オサイチジョージ
前走の安田記念を楽勝したオグリキャップが単勝1.2倍の圧倒的1番人気に推されたが、意外にも勝負所の反応が鈍い。対照的に理想的なレース運びを見せたのがオサイチジョージだ。番手追走から4角で先頭に立つと、オグリキャップに3馬身半差をつけて、危なげなく押し切り。安田記念3着の雪辱を果たし、GI初制覇を果たした。
■4位タイ 3馬身半 13年ゴールドシップ
前年に牝馬三冠とジャパンCを制したジェンティルドンナ、有馬記念などGI・3勝を挙げたゴールドシップ、天皇賞(春)覇者のフェノーメノの三強対決と目された一戦。しかし、レースはゴールドシップの独壇場だった。大逃げのシルポートから離れた先団で進み、直線でエンジン点火。残り200mから後続を突き放し、3馬身半差の圧勝を収めた。
■3位 4馬身 06年ディープインパクト
ディープインパクトが秋の凱旋門賞への壮行レースを圧勝した。一部には稍重を不安視する声もあったが、終わってみれば全く問題なし。いつも通りの後方追走から大外を突き抜けて、2着のナリタセンチュリーに4馬身差をつけてゴール。前走の天皇賞(春)に続く5つ目のGIタイトルを獲得した。
■2位 5馬身 94年ビワハヤヒデ
充実期を迎えていたビワハヤヒデが圧勝した。菊花賞を制したとはいえ、3歳時(当時4歳時)は大一番で詰めの甘いイメージがあったが、4歳を迎えて本格化。京都記念、天皇賞(春)を連勝すると、春のグランプリも手応えに余裕を残し、単勝1.2倍の支持にふさわしい5馬身差の圧勝だった。この春、1歳下の半弟ナリタブライアンは春の二冠を圧勝。多くのファンは秋の直接対決に期待を膨らませた。
■1位 6馬身 20年クロノジェネシス
稍重の発表以上にタフな馬場で争われた一戦。人気のサートゥルナーリアやラッキーライラックは本来の伸びを欠いた。対照的に良馬場以上のパフォーマンスを発揮したのがクロノジェネシスだった。中団から勝負所で押し上げると、4角先頭から直線は独走。レース史に残る6馬身差の大勝で、前年の秋華賞に続く2つ目のGIタイトルを獲得したのだった。