宝塚記念に出走予定のショウナンラプンタ(ユーザー提供:ばなたさん) 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日に函館スプリントS(GIII)、日曜日に宝塚記念(GI)が行われます。その中から阪神競馬場で行われる宝塚記念を取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の宝塚記念での前走クラス別成績を見ていきます。過去10年の宝塚記念では前走GI組が8勝2着7回3着9回と良績を残しています。前走のGIで3着以内だった馬は6勝2着2回3着5回となっています。ハイレベルなレースで上位争いに絡んでいるのは、能力の高い証拠と言えますし、そのような馬が順当に力を出し切っていると言えそうです。
ただし、前走のGIで6着以下に敗れている馬にも注意が必要です。過去10年の宝塚記念では前走GIで6着以下だった馬が1勝2着4回3着4回と巻き返す傾向にあります。複勝回収率は143%と高くなっていますので、前走のGIで6着以下となっている馬でも一変する可能性があることは覚えておきたいところです。
前走がGII以下だった馬は2勝2着3回3着1回と6頭が馬券に絡んでいます。この6頭の内、5頭が前走で連対していた馬となっています。例外は18年に2着となった香港馬のワーザー。香港の競馬を見ると休み明けはあくまで叩き台でその後に調子を上げる印象があります。ワーザーの前走も休み明けでの敗戦でしたし例外として考えた方が良さそうです。
続いては、過去10年の宝塚記念における所属別成績です。過去10年の宝塚記念は関西馬が6勝2着4回3着10回。関東馬が4勝2着5回。外国馬が2着1回となっています。この中で関東馬については顕著な傾向があります。
過去10年の宝塚記念で馬券に絡んだ関東馬9頭の内、5頭が前走で連対していた馬となっています。前走で3着以下だった関東馬を見ると、宝塚記念で好走したのはすべてGIで連対実績のあった馬となっています。関東馬については前走の着順やそれまでのGIでの実績に注意したいところです。
それでは早速ですが、今週の宝塚記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆波乱を予感させる本命候補
ショウナンラプンタ
デビューから11戦して掲示板を外したのは23年のホープフルS(GI)と24年の日本ダービー(GI)のみ。ホープフルSでは4コーナーで外へ膨れてしまうロスがありましたし、日本ダービーは外枠に加えてスローペースで展開が向かなかったことが影響した印象です。自身の力を出し切れたレースでは勝ち切れないまでも掲示板には載っていますので、安定感は十分にあると言えそうです。
前走の天皇賞(春)(GI)では3着。道中はスムーズに立ち回っていた印象ですが、勝負所で後方から捲ってくる馬がいて1頭分余計に外を回す形に。それでも直線では一旦先頭に立って見せ場を作りましたし、力のあるところは示す内容だったと言えます。GIでも通用する能力があることは見せていますし、人気薄でも侮れない1頭と言えるのではないでしょうか。
ヨーホーレイク
22年の日経新春杯(GII)で優勝した後は、屈腱炎を発症し2年以上も休養。長期休み明けとなった金鯱賞(GII)ではブランクを感じさせない走りで3着。その後も重賞戦線で活躍し24年鳴尾記念(GIII)と25年京都記念(GII)で勝利し完全復活を印象付ける結果を残しています。前走の大阪杯(GI)ではスタートで出遅れて後方からの競馬。いつもより後ろの位置取りになりましたが、道中は慌てずに内々で距離ロスを抑える形。直線では馬群を捌きながらの追い上げで決してスムーズとは言えませんでしたが、それでも上がり最速の脚を使って3着に入線。
前走はスタートでのロスがなければと思わせる内容でしたし、GIメンバー相手でも通用することは証明しています。今回は芝2200mとなりますが、この距離では2戦2勝。しかも、勝ったのは22年日経新春杯、25年京都記念とレベルの高いレースでしたので、距離適性に疑う余地はなさそうです。前回以上に相手は揃った印象ですが能力は十分ですし、距離適性の高さを活かしての好走に期待したいところです。
シュヴァリエローズ
昨年は京都大賞典(GII)、ステイヤーズS(GII)で優勝するなど本格化を印象付けるシーズンとなった本馬。しかし、今季は一転して日経賞(GII)、天皇賞(春)と連敗。日経賞は陣営が道悪の敗因に挙げていましたので参考外と言えます。天皇賞(春)は位置取りが少し後ろ過ぎて持ち味を活かせなかったことが敗因のひとつと考えられます。
昨年の京都大賞典やステイヤーズSでは中団から前の位置で競馬をしていますし、この馬の良さが活きる形になれば変わり身を見せる可能性はありそうです。今年で7歳になる本馬ですが、調教では切れのある動きを見せていますし、能力の衰えは感じさせません。GIIで2勝しているように能力も十分ですし、この馬の持ち味を活かせる展開になれば浮上の余地があってもおかしくありません。