保釈され、東京拘置所を出る太陽光発電関連会社「テクノシステム」社長の生田尚之被告(中央)=16日午後、東京都葛飾区 金融機関から融資金計22億円超をだまし取ったなどとして、詐欺と会社法違反(特別背任)の罪に問われた太陽光発電関連会社「テクノシステム」(東京)社長、生田尚之被告(51)について、東京地裁は16日、保釈を認める決定をした。保釈保証金3000万円は即日納付され、生田被告は勾留先の東京拘置所から保釈された。
生田被告は2021年5月に詐欺容疑で東京地検特捜部に逮捕された。昨年11月に開かれた初公判では無罪を主張し、その後も勾留が続いていた。
生田被告は午後6時すぎ、ノーネクタイのスーツ姿で約4年ぶりに拘置所を出た。表情を変えることなく、足早に迎えのタクシーに乗り込むと、そのまま拘置所を後にした。
生田被告は取り調べに黙秘したが、「検察庁を敵視するってことは反社(反社会的勢力)や」などと自白を迫られたとして国に損害賠償を求める訴訟を起こしたほか、特別公務員暴行陵虐の疑いで検事を刑事告訴した。取り調べについて最高検は「不適正」と認定した。
起訴状によると、生田被告は20年3〜7月ごろ、虚偽の書類を提出するなどして金融機関3社から計約22億3100万円を詐取。18年8月〜19年4月、テクノ社の資金計3億9400万円を賭博の借金返済に充てたとされる。