新型コロナウイルス対策のため、事業者に支給された「持続化給付金」などの対象から性風俗業者が除外されたのは憲法違反だとして業者が国を訴えた裁判で、最高裁は業者側の上告を退ける判決を言い渡しました。
この裁判は、関西地方の性風俗店を運営する会社が国が支給した「持続化給付金」などから性風俗業者が除外されたのは、法の下の平等を定める憲法14条などに違反するとして国に賠償を求めたものです。
裁判では、ソープランドやラブホテルなどの性風俗事業者を除外する給付金の規定が、差別に当たるかどうかが争われました。
1審の東京地裁は、性風俗業について「大多数の国民が共有する性的道義観念に反する」と指摘し、「公金の支出である以上、納税者の理解を得られるよう一定の配慮をすることも許される」などとして給付金の除外規定を合憲と判断し、原告側の訴えを退けました。
2審の東京高裁も1審の判決を支持して原告側の訴えを退けたことから、原告側が最高裁に上告していました。
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最高裁はきょう（16日）の判決で、性風俗業者について「公費を支出してまで事業の継続を支えることは相当ではなく、給付対象から除外して区別することは不合理であるとは言えない」として、除外規定を合憲として原告側の訴えを退ける判決を言い渡しました。
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