ロッテ・岡大海 (C)Kyodo News 24日の巨人戦、20代の選手たちが多くスターティングメンバーに名を連ねる中、7月で34歳を迎えるロッテ・岡大海も若手に負けじと存在感を放った。
▼24日巨人戦のスタメン
1(中)藤原恭大[25歳]
2(捕)寺地隆成[19歳]
3(三)安田尚憲[26歳]
4(右)山本大斗[22歳]
5(左)西川史礁[22歳]
6(一)池田来翔[25歳]
7(指)岡 大海[33歳]
8(遊)友杉篤輝[24歳]
9(二)小川龍成[27歳]
P.サモンズ[30歳]
『7番・指名打者』で6月19日の阪神戦以来となるスタメン出場となった岡は、0−3の2回一死一塁の第1打席、巨人先発・西舘勇陽が3ボール2ストライクから投じた8球目のカットボールをレフト前に運びチャンスを広げた。
3−3の5回には池田来翔の適時打で勝ち越し、なお二死二、三塁のチャンスで迎えた第3打席、「とにかくランナーを還す気持ちと、前の打席ではやられていたのでやり返す気持ちで打席に立ちました」と西舘の初球のストレートを捉え、追加点となるレフトへ2点適時二塁打。
試合は6−4で勝利を収めたことを考えると、岡の2点適時二塁打は非常に貴重な追加点だった。
◆ 交流戦の打率.304
岡は交流戦10試合に出場して、打率.304(23−7)、4打点と、しっかりと結果を残した。
交流戦最初のゲームとなった6月4日の巨人戦。4番・山本大斗がライトへ先制本塁打を放った直後の第1打席、「1打席目ですし、前のバッターの(山本)大斗がホームランを打ったので、なんとか流れを持って来れたらなと思って打席に入りました」と、先発・井上温大に対して2球で追い込まれたが、そこからボールを見極め、ファウルで粘り、3ボール2ストライクから9球目のスライダーを見送り四球を選び、続く藤岡裕大の一発につなげたのは見事だった。
同日の巨人戦、3−0の3回二死一、三塁の第2打席、「なんとか追加点をという気持ちで打席に入りました。ランナーを返すことができて良かった」と井上が2ボールから投じた3球目の127キロスライダーをライト前に追加点となる適時打。
この時期の岡はフライの打球が増え、打ち取られた打球もゴロアウトよりもフライアウトが多かった印象。6月11日の取材で岡は「フライでもちょっとうまく伝わっていないというか、弱くはないですけど、そういう打球が多いのでしっかり捉えた打球をしていきたいと思います」と話している。
交流戦ではスタメン出場した試合が6試合あったが、6試合全てで安打を放ち、現在5月31日の日本ハム戦からスタメン出場した試合は8試合連続で安打を放つ。「どういう状況であれ、準備、把握をして臨むだけかなと思います」と、若手の活躍が目立つ中で、自身の与えられた出場機会で役割を果たすあたりはさすがだ。
交流戦に入ってから若い選手のスタメン出場が増え、一軍にいる選手たちを見渡しても、30代以上の選手は数えるほどしかいない。その中で、岡は「とにかく若い選手には思い切ってやってもらいたいなと思いますし、迷いなく試合に臨めるようにサポートしていきたいなと思います」と話す。
ただ、選手である以上、若手をサポートするだけでなく、プレーでも引っ張るつもりだ。「自分自身もしっかりやらないといけないと思いますし、プレーでしっかり活躍したいなと思います」。“世代交代”が加速するチームの中で、岡のような経験のあるベテランは貴重な存在。若手にはない経験を武器に、まだまだ一軍で貢献してくれるはずだ。
取材・文=岩下雄太