イギリス的な日本の皇室、上皇ご夫妻の“出会い”や皇室の方々の“登山ウェア”に隠された深い意味とは

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2025年06月25日 10:10  週刊女性PRIME

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2016年8月「山の日」記念全国大会にご臨席された際の天皇ご一家

 日本社会の現状に、「遅れてる! 海外ではありえない!」なんて目くじらを立てている人もいますが……。いえいえ、他の国の皆さんも基本は一緒! 「衝撃」「笑える」「トホホ」がキーワードの世界の下世話なニュースを、Xで圧倒的な人気を誇る「May_Roma」(めいろま)こと谷本真由美さんに紹介していただきます。日本の皇室に垣間見える「イギリスイズム」とはーー。

英国から見て「日本の皇室は素晴らしい」

 小室圭さん・眞子さん夫妻に第1子が誕生していたことが報道されるなど、何かと日本の皇室の話題が注目を浴びますが、イギリスのロイヤルファミリーに比べればおとなしいくらい。こちらは“不倫”“離婚”“内紛”は日常茶飯事という状況ですから。

 とはいえ、日本の皇室はとてもイギリス的です。日本は開国以降、大英帝国からさまざまな分野で影響を受けています。それが今に続き、今上陛下と雅子さまは英国の名門・オックスフォード大学で学んだ経験を持ち、陛下はテムズ川の水運史などを研究されていました。英国の王族や上流階級は、営利目的ではない学術的な研究や社会貢献を重んじる規範があるため、日本の皇室に対して「イギリスの価値観や社会規範をよく理解し、それに沿った行動を取っている」と目を細めているくらいです。

 しかも、第2次世界大戦時は敵国、宗主国と植民地という関係性ではないという背景がありながら、イギリスの伝統や規律を模範にし続けているため、「日本の皇室は素晴らしい」と映るわけですね。

 というのも、同じくイギリスと干戈を交えたドイツやフランスであれば考えられないこと。これらの国の上流階級がオックスフォード大学やケンブリッジ大学に留学することはまずないし、イギリスの上流階級が行うポロやクリケットといったスポーツを行うこともないでしょう。

“イギリス色”に反骨精神あり!?

 ところが、日本の皇室だけは違います。もっと言えば、敗戦によってアメリカの子分ともいえる存在になった日本において、皇室だけは大英帝国的であり続けています。

 上皇さまと上皇后さまは、イギリスの上流階級のスポーツであるテニスを好み、しかも出会いのきっかけは軽井沢のテニスコートです。軽井沢という場所は、イギリス人宣教師や英国公使館関係者らを中心に避暑地として発展した場所です。こうしたイギリス色の強い物事を重用されるというのは、あくまで私見ですが、アメリカを拒否する強い反骨精神の表れとも受け取れるのです。

 また、上皇后さまの英語は、発音や表現において古典的な宮中英語の特徴が見られ、イギリスの識者たちを唸らせています。加えて、皇室の方々は山登りを好みますが、着用する服装は、チェックのシャツにスラックス。このスタイルは、イギリスの上流階級が好むパターンなんですね。アメリカ発のカジュアルなスポーツウエアは着用しないし、マウンテンバイクに乗るなんてもってのほか。避暑地で乗っていらっしゃる自転車もイギリス風のものでした。

 人の目に触れる場では、あくまでイギリス式を貫く姿勢に、“日本は決してアメリカの属国ではない”という気概を、私は感じてしまいます。少なくとも、敗戦後もイギリス的な規範を維持し続けていることに畏怖の念を抱くのです。

構成/我妻弘崇

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