電力需要、50年に最大4割増=供給力不足の恐れも―広域機関
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2025年06月25日 22:01 時事通信社

電力需給を調整する国の認可法人、電力広域的運営推進機関は25日、2040年と50年の電力需給に関するシナリオを公表した。生成AI(人工知能)の活用拡大でデータセンターの増設が進んだ場合、50年の電力需要は19年比で最大4割増加すると試算。原発や老朽化した火力発電所のリプレース(建て替え)が進んでも、電力の供給力が不足する恐れがあるとの見通しも示した。
シナリオでは、40年と50年について複数の見通しを提示。40年には9000億〜1兆1000億キロワット時、50年には9500億〜1兆2500億キロワット時に増加すると試算した。19年時点の電力需要(8800億キロワット時)から、いずれも上振れする。
供給力は、原発や火力発電所の建て替えが進んだ場合でも、50年の最も多い電力需要のケースに対して2300万キロワット不足する。建て替えがどちらも進まない場合は、8900万キロワットの不足となる。シナリオは3〜5年ごとに見直すが、定期的に示すことで、事業者が電源の開発を検討する際に役立ててもらう。
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