
「『面白い寒天見つけたから味噌汁に入れよー』と思ったらオイ!ふざけんな!」
こんな言葉とともに「サイボーグ黒い超新星」(@G1118609)さんがポストされたのは、作った味噌汁がカチカチに固まっている衝撃的な光景です。動画では、鍋の中に黄色いおたまを突っ込むとバウンドしている様子が捉えられています。豆腐やワカメといったおなじみの具材が寒天の中に閉じ込められています。
「味噌汁の煮こごり…?」
「味噌汁のゼリー寄せ完成!」
「用法用量はきちんと守りましょう」
「食品サンプル!」
調理に使ったのは、「かんてんぱぱ」というブランドの「スープ用糸寒天」という商品です。本来であれば完成した味噌汁にトッピングするのが正しい使い方ですが、投稿者さんは調理中の鍋に糸寒天を入れてしまったとのこと。商品パッケージをよく見ると、「寒天が溶けるので、火にかけて煮立てないでください」との記載があります。
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この後、投稿者さんは固まった味噌汁を一体どうしたのでしょうか。投稿主のサイボーグ黒い超新星さんに詳しいお話を伺いました。
ーー糸寒天を購入されたのは?
「何週間か前から、久しぶりにところてんをよく食べていたので、『スープに入れるとは、面白い寒天を見つけた』と思って買いました。『かんてんパパ』のブランドは、知りませんでした(粉寒天でようかんや牛乳寒天を作った事はありますが、同じものとは考えていませんでした)」
ーーどれぐらいの糸寒天を味噌汁に入れたのでしょうか?
「糸寒天は2つかみほどです。ここまで固形になるとは夢にも思いませんでした」
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ーー調理している途中で味噌汁の変化に気づいたのでしょうか?
「味見した時、少し変なとろみがある事に気がつきましたが、糸寒天が無い(原型をとどめていない)事には気が付きませんでした。その後、食べようと思ったら鍋の中で固まっていました」
ーー完成した味噌汁を見た感想は?
「味噌汁をお椀によそおうとして、おたまが『ゴン』とぶつかるのは人生初の経験でした」
ーー固まってしまった味噌汁はどのようにして召し上がったのでしょうか?
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「慌てていたので、強引に加熱して溶かして食べました。味は味噌汁でしたが、食感は『熱い上に、飲まれる事に抵抗するストロング味噌汁』でした。鍋の中の味噌汁は温度が下がるとすぐに固まってしまい、『コイツ…あくまでも食事に協力するつもりは無いのか…』と思いました」
寒天が固まってしまった原因について、「かんてんぱぱ」のブランドを展開する「伊那食品工業株式会社」さんにも取材を試みましたが、回答をいただくことはできませんでした。
本来の糸寒天の使い方は、完成した味噌汁にひとつまみ(1人前2グラム程度)ほど添えることです。
適度に水分を含んで柔らかくなった糸寒天のつるんとした食感を味わえるといいます。そして何より、食物繊維を手軽に取ることができるので、便秘の改善や血糖値の上昇を抑える効果にも期待ができます。
サイボーグ黒い超新星さんは、今回の失敗を糧に新しい料理の制作にも意欲を見せています。
「今回は失敗料理でしたが、味を調整して固めると、新しい料理になるかも知れませんね。冷やせば夏の料理に良いかも知れませんので、改めて、味噌スープならぬ『味噌キューブ』を試してみようと思います」
「固形で味噌汁を味わいたい!」という好奇心旺盛な方がいらっしゃいましたら、この夏にでもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・行橋 友)