
忘れ物を届けてくれた親切な人。しかしその裏には悪意が隠されていた。投稿を寄せた60代男性は、写真撮影のため訪れた北海道の釧路市で5泊した後、小田急線の自宅最寄り駅に戻ってきた。
18時過ぎに到着し、駅構内の「立ち食い蕎麦屋」で食事を済ませてから帰路についた男性。しかし途中で「札入れのポーチ」を店に忘れたことに気付いた。すぐに引き返そうとしたその時、一人の男に声を掛けられた。
「40代の男から『これ店内に忘れていました』と声をかけられました。『あっ、これはどうも…』と言って受け取り、自宅へ」
見知らぬ人の親切心に気を緩めたのも束の間、自宅に着いて財布を確認した男性は目を疑った。(文:湊真智人)
「中を見たら札だけ抜き取られ空っぽでした。被害額、約7千円」
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防犯カメラの限界「そこから先は映像がないので追えません」
被害に気付いた男性は、すぐに店に電話をした。すると店員からこんな証言が得られた。
「40代の男がポーチを持って出て行きました。そこから先は店外なので、分かりません」
もしやこの男が犯人なのでは……。男性はこうした疑惑を抱えながら「最寄りの警察署」へ向かい、事情を説明した。
対応にやや時間を要したのか、警察から連絡が来たのは2日後の事だった。「40代の男」の特定を願っていた男性だったが、その期待はあっけなく散ってしまった。
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「『店内の防犯カメラ、駅構内のカメラを解析したところ、店外で札入れから中身を抜き取り、ぼくに手渡すまでが映っているものの、そこから先は映像がないので追えません』と(警察に)言われて愕然としました」
男性の失望感は大きかろうが、防犯カメラだけでは限界があった。その後の進展は明かされていないが、男性は金品管理の重要さを身に染みて実感したことだろう。
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