福岡の屋台巡りを楽しめる「パスポート」誕生、割引クーポンやドリンク無料券の特典付き「人と人が繋がれる場所に」

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2025年06月29日 12:00  まいどなニュース

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長浜屋台街は2023年6月に復活オープン。福岡市地下鉄・赤坂駅から徒歩約10分

福岡市内の屋台巡りを楽しめる「博多屋台PASSPORT(パスポート)」が注目を集めている。企画したのは、主に飲食店の集客動画などを制作している動画マーケティング会社「JAM株式会社」(本社・福岡市)の代表取締役・田中健介さん(27)だ。中洲、天神、長浜にある屋台30店舗以上を収録(6月30日現在)。割引クーポンやドリンク無料券などが付いているほか、各屋台のスタンプ(サイン)を集めると賞品が当たる特典も。現在、「アタラシイものや体験の応援購入サービス Makuake(マクアケ)」(クラウドファンディング)サイトで購入者を募っている。

福岡博多の夜といえば屋台が有名だ。市内には100軒余の屋台があり、常連客や観光客らで賑わっている。田中さんは「博多屋台パスポート」を企画した理由についてこう話す。

「県外の方が福岡に来られると『屋台に行きたい』とリクエストされることが多いのですが、せっかく福岡に来てくれた友人や仕事相手を屋台に連れていきたいけれど、『どこに行けばいいかわからない』『入りづらくて勇気が出ない』『もしかして常連ばかり?と気が引ける』といった悩みを地元の方々からよく聞きます。そこで、「屋台は初めて」という観光の方々はもちろん、地元の人たちが気軽に屋台を楽しんで何軒も練り歩ける、そんなきっかけづくりができればと考えたのがこのパスポートです」

2ヶ月ほど前から田中さんはサブリーダーの福田匠吾さん(24)とともに連日、市内の屋台を巡った。「断られた所もありましたが、粘り強く何度も足を運びました」と福田さん。「屋台文化を盛り上げたい」との熱意と情熱が伝わり、中洲、天神、長浜にある30店舗以上の協力を得た。

協力店のひとつ、長浜屋台街(福岡市中央区)にある「長浜のひろし」店主の井上宏志さん(40)は「長浜屋台街は復活オープンを遂げて2年。知名度もまだまだなので、こういう取り組みで長浜の屋台のことを知ってもらえるのはすごくありがたい。これまで屋台にあまり馴染みのなかった方も大歓迎です」と笑顔で話す。

パスポートはA5版で約80ページ。それぞれ店の地図、人気メニュー、店主の思いなどを掲載。各屋台でスタンプ(サイン)をもらえば、訪れた店舗数に応じた豪華賞品がゲットできる特典も付いている。「初めてでも入りやすく、地元で愛されている店ばかりです」(田中さん)。観光ガイドではなく、屋台旅を楽しみたい人のための1冊だ。

現在実施中のクラウドファンディング(CF)はパスポート1冊(一般予定販売価格1000円)が800円で購入できるほか、応援購入では餃子、明太子、もつ鍋など博多名物の返礼品がもらえる各種コースを用意。200万円を目標金額に購入者を募っている。CFは7月30日まで。パスポートの有効期限は8月8日から1年間。パスポートはCF終了後、書店でも販売予定だ。

「屋台は食と人、人と人が繋がれる場所。美味しいものを食べ、1日の疲れを癒し、いろんな人と出会える福岡博多の屋台文化をこれからも大切に守っていきたい。隣の人と打ち解けて話が盛り上がったり、名物メニューに舌鼓を打ったりして、自分が屋台の主人公になって雰囲気を楽しめたなら、きっとまた訪れたくなるはず。このパスポートがその後押しになれば嬉しいです」と田中さんは話している。

(まいどなニュース特約・西松 宏)

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