「TikTok Shop」が日本でサービス開始、アプリ内で商品の販売・購入ができるEC機能が登場

0

2025年06月30日 11:11  Fashionsnap.com

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Fashionsnap.com


「TikTok Shop」メディア向け先行ブリーフィングの様子

Image by: FASHIONSNAP
 ティックトック(TikTok)が、アプリ内で商品の販売・購入ができるEC機能「TikTok Shop」の日本でのサービス提供をスタートした。今日6月30日の導入に先駆けて、6月27日にはメディア向け先行ブリーフィングを開催。TikTok Shop Japan ゼネラルマネージャー執行役員の邱開洲(Carlos Qiu)氏やTikTok Shop Japan Head of Strategic Accounts Global Business Solutions Sales Director 執行役員の越智康次郎氏らが登壇し、TikTok Shopのサービスや広告の概要を説明した。

 TikTok Shopは、TikTokアプリ内で商品の発見から購入までをシームレスに完結できるEC機能。2021年にインドネシアとイギリスでサービスの提供を開始し、2025年6月時点では、アメリカやヨーロッパ、東南アジアなど世界16ヶ国で展開している。
 同社は、ショッピング動画やライブ配信を通じてユーザーがアイテムに出合い、その場で購入できるTikTok Shop上での購買体験を、従来のEコマースとは一線を画す「ディスカバリーEコマース」と定義。同サービスでは、ブランドやセラー、クリエイターがコンテンツを通じて直接商品を販売し、アプリ上で潜在客へのブランド認知向上から購入までを完結できるため、高いエンゲージメントとコンバージョンの実現が可能となる。

 TikTok Shopでは、「カート付きショート動画」「ショッピングライブ配信」「商品ショーケース」「ショップタブ」の4つの機能を展開。ユーザーは、おすすめフィードに表示される動画やライブ配信でタグ付けされた商品をアプリ上で購入でき、企業・ブランド側は商品のデモンストレーションや紹介をよりわかりやすく提供し、ユーザーとリアルタイムで対話や質疑応答も行える。
 「ショーケース」機能では、各ブランドのプロフィールページで商品一覧の閲覧や商品レビューの確認、購入が可能。「ショップタブ」では、企業による商品の一覧掲載や、ユーザーによる商品やブランドの検索、注文管理、おすすめ商品の表示などを行うことができる。そのほか、クリエイターがショート動画やライブ配信を通じて商品を紹介することでセラーから報酬を得られる「アフィリエイトプログラム」も導入。TikTok Shopの各機能は、6月30日以降段階的なローンチを予定しているという。

 TikTok Shop Japan ゼネラルマネージャーの邱氏は、「TikTok Shopでは、ユーザーの関心やいいね、シェアなど複合的な要素を考慮して“おすすめ”されるため、フォロワー数や広告配信に依存せずに新たな顧客と出合うことができるのが強み。ユーザーにとっても、普段楽しんでいるコンテンツから新しい商品やブランドを発見し、簡単なステップで買い物ができる」と説明する。

 日本でのサービス提供開始時点では、既に多様な企業がTikTok Shopに参加。MTGやKINUJO、ヤーマン、日清食品、Yogibo、CAGUUU、アンカー・ジャパン、I-ne、花王グループの「ケイト(KATE)」、ユニリーバ・ジャパン、SHOPLIST、ラコステジャパン、ウィゴーなど、ファッションからビューティ、美容機器、家電、食品まで幅広い企業・ブランドが商品を展開する。
 また、ユーザーにとって安心・安全な購入体験ができる環境整備にも注力。全商品・販売者を対象に厳格な審査とポリシーを適用し、ガイドラインに違反する商品や販売者の削除対応を行うほか、商品レビュー・報告機能の完備、30日以内の商品返品・返金対応、信頼性の高い外部決済プラットフォームと連携した安全な決済体制、有人・ボットによるチャットでの24時間365日のサポート体制、18歳未満の購入・販売不可など、万全な体制を整えている。

 日本でのローンチにあわせ、TikTok Shop上でのGMV(流通総額)拡大を実現する広告ソリューション「GMV Max」の日本への導入も発表。オーガニックと広告を含むすべてのトラフィックを統合・最適化し、広告制作・配信・予算調整を自動化することで、商品が発見される機会を最大化するとともに、高いROI(投資対効果)の維持とGMVの向上を実現するという。ショート動画コンテンツ向けの「Product GMV Max」と、ライブ配信向けの「LIVE GMV Max」の2種類を用意し、7月中の展開を予定している。
 邱氏は、日本での今後の展開について「『ベイス(BASE)』など他の主要なコマースプラットフォームや、オムニチャネル展開を行う販売者向けにマルチチャネルパートナーなどとの連携を拡大し、提供サービスやサポート体制を強化していく予定。国内のセラーやクリエイター、ユーザーの声を積極的に反映しながら、日本に根差したサービスの展開を目指していけたら」とコメントした。

    ニュース設定