写真 三陽商会が、2026年2月期第1四半期決算(2025年3月〜5月)を発表した。売上高は145億800万円で、前年同期比で5.7%減少。営業利益は3600万円(前年同期比95.1%減)、純利益は3600万円(同93.8%減)といずれも大幅に減益した。
同社は、不調の理由を円安や資源価格の上昇、米国の新関税政策の導入、相次ぐ国際紛争などによる消費マインドの冷え込みによるものと分析。また、こうした背景を受けたインバウンド消費の急減速により、百貨店売上が4ヶ月連続で前年割れを記録するなど業績の低迷が続いているという。
大幅な減益の要因については、売上高低下に伴う在庫超過を回避するためにセール販売を強化したことによるプロパー販売比率の低下が影響していると説明。販売費と一般管理費を抑制するも、減収に伴う売上総利益の減少をカバーするには至らなかったという。なお、現時点での業績予想の修正は行わないとしている。
同社は、今年4月に2026年2月期から2028年2月期にかけての新たな中期経営計画を発表。アッパーミドル市場での競争優位性を確保しながら事業規模の拡大およびポートフォリオの最適化を図り、2028年までに売上高700億円、10年後までに1000億円の達成を目指している。
■2026年2月期 通期連結業績予想売上高:625億円(前期比3.3%増)営業利益:33億円(同21.5%増)当期純利益:41億円(同2.3%増)