「Galaxy Ring」は軽量設計で便利に使えるスマートリングだった

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2025年07月01日 16:41  ITmedia PC USER

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サムスン電子のスマートリング「Galaxy Ring」

 ここ1年ほどで、知名度が高まってきた感のあるスマートリング。一時期は「Oura Ring」ぐらいしか選択肢はなかったが、今では「Amazfit Ring」や「RingConn 2」「SOXAI RING」「スマートリカバリーリング」など、さまざまなスマートリングがリリースされている。


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 そんな中でも、Oura Ringと並んで高い知名度を誇っているのが、サムスン電子の「Galaxy Ring」だろう。日本では2025年2月に発売されたGalaxy Ringだが、長い間在庫不足が続いていた。しかし、最近ではそれも落ち着いたようだ。


 そこで今回、Galaxy Ringを筆者が普段利用している「Oura Ring Gen3」と比較しつつ、何ができるのかを紹介したい。


●「Galaxy Ring」はどんなスマートリング?


 「指に装着するウェアラブルデバイス」たるスマートリングは、スマートウォッチと比較されることも多い。しかし機能面をよく見ると、スマートリングはどちらかというとスマートバンドの指輪版と考えたほうがいい。


 Galaxu Ringはそんなスマートリングの1つで、スマートフォンとはBluetoothで接続する。その名前から「Galaxyスマホ専用なのかな?」と思うかもしれないが、他社のAndroid 11以降を搭載するAndroidスマホでも利用できる。ただし、全機能を使えるのはGalaxyスマホと組み合わせた場合のみのみとなる。残念ながらiPhoneでは利用できない。


 指輪型でサイズの調整はできないので、しっかりとサイズを確認した上で購入する必要がある。「小さくてはめられないと困るので、このくらいでいいだろう」と大きめのサイズを選んだりすると、心拍などが正しく計測できなかったり、すっぽ抜けてしまう可能性もあったりするからだ。


 サムスン電子の直販サイト、あるいは一部の大規模量販店では「Sizing Kit(サイジングキット)」で適するサイズを事前に確認ができる。指のサイズは、1日の間でもかなり変化するので、24時間装着して問題ないサイズを選ぶようにしたい。


●飾り気のないシンプルなデザインが特徴


 Galaxy Ringは、飾り気のないシンプルなデザインが特徴だ。


 スマートリングは、正確な計測のためにセンサー部が指の腹側にくるよう装着する必要がある。本製品はシンプルなデザインのため、外観からはセンサーの位置が分かりにくいが、センサー部に装着の目安となる印が入っている。


 重さは実測で2.8gと非常に軽量だ。Oura Ring Gen3も実測で3.4gと軽量ではあるのだが、このサイズでは「0.6gの差」は意外と大きく、思った以上にはっきりと重さの違いを感じる。また、Galaxy Ringは幅が狭く、厚みも薄いので指の動きの邪魔にもなりにくい。


●バッテリー駆動時間は「最大7日間」


 Galaxy Ringのバッテリー駆動時間は、サイズによって若干異なるが公称値で最大7日間となる。Oura Ringの最大7日間(Oura Ring 4は最大8日間)とおおむね同等だ。実際に利用したところでは、1日あたり20%ほどのバッテリー消費だった。バッテリーがなくなってから充電するよりも、入浴時に充電するなどを習慣にした方がいいだろう。


 ちなみにGalaxy Ring自体は「100m防水」の他、IP68等級の防じん/防水性能を備えているので、日常生活やシャワー、水泳時などでも装着したまま利用できる。


 また、充電ケースにも361mAhのバッテリーを搭載しており、ケースが満充電であれば10回以上は充電できる。2〜3日程度の旅行や出張なら充電ケースを持ち運ばなくても問題ないが、長期の旅行でも充電ケースがあればケーブルを用意しなくても充電可能だ。充電ケース自体はUSB Type-Cの他、Qi(チー)規格のワイヤレス充電にも対応している。


●計測値は「Samsung Health」アプリでチェック


 Galaxy Ringで取得した各種計測値は、健康管理アプリ「Samsung Health」を使って確認できる。このアプリはGalaxy Ring専用というわけではなく、「Galaxy Watch」「Galaxy Fit」などを含め、Galaxyシリーズで共通となる。


 いきなり細かいデータを表示するのではなく、計測した睡眠データや心拍数、前日の運動状態などから大まかに「エナジースコア」を算出。基本的にはこのエナジースコアを見て、1日の体調などを把握し、必要に応じて細かなデータを確認可能だ。


 運動については、「ウォーキング」と「ランニング」は運動の開始/終了を検出して自動で記録してくれる。ただし、計測結果はその都度スマホを開いて確認する必要があるので、「心拍数や消費カロリーなどを気にしながら日々運動に取り組む」というよりも、「健康管理のために運動を習慣化する」という用途に向いている。


 しっかりとトレーニング効果を確認しながら運動したいのであれば、スマートウォッチの方がいいだろう。


●Galaxyスマホと組み合わせると「リモートシャッター」にもなる


 Galaxy RingをGalaxyスマホと組み合わせて利用する場合、ジェスチャー操作でスマホのアラーム停止と写真撮影(リモートシャッター)を行える。


 あまり多用する機能ではないが、リモートシャッターは集合写真を撮ったり、離れた場所から自撮りしたりする場合には便利そうだ。


●軽量設計で指が楽 サブスクなしで利用できるのも魅力


 Galaxy Ringを1週間ほど試用してみた感想だが、先述の通り普段付けているOura Ring Gen3と比べると指の動きが格段に楽なのはうれしい。


 Galaxy Ringはスマートリングとしては後発なこともあり、薄型/軽量設計を実現するための技術的な進歩を反映しやすかったというのもあるだろう(Oura Ring Gen3は、2021年10月に発売された)。Oura Ring Gen3は食器、特にガラスのコップを洗うときにガチャガチャと当たってしまい気を遣うのだが、Galaxy Ringはそれほど気を遣わずに済んだのも大きい。


 そして何より、Galaxy Ringはサブスクリプション契約が不要というのも、Oura Ringに対する大きなメリットだ。


 Oura Ringは月額999円(または年額1万999円)のサブスクリプション契約をしないと、ほとんどの計測データを確認できないのだが、Galaxy Ringはサブスクリプション不要で全機能を利用できる。スマホを含めてユーザーを囲い込める強みといっていいだろう。


 既にスマートウォッチを常に装着する習慣があるのであれば、あえてGalaxy Ringに乗り換える必要はないとは思う。しかし、「寝ているときにスマートウォッチを身に着けるのに抵抗がある」「運動中もできるだけ身軽でいたい」という人は、ぜひ試してみてほしい。



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