2日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比2.96ポイント(0.09%)安の3454.79ポイントと3日ぶりに反落した。
利食い売りが優勢となる流れ。上海総合指数はこのところの上昇で、約半年ぶりの高値水準を回復していた。米国と各国・地域の貿易交渉を巡り、米関税一時停止措置の期限が9日に迫っていることも不安材料。状況によっては、世界経済が混乱する恐れもある。ただ、下値は限定的。中国景気の過度な減速懸念が薄らいでいる。1日公表された民間集計による6月の財新・中国製造業PMIは、市場予想(49.0)を上回る50.4に上昇。節目の50を2カ月ぶりに上回り、景況感が改善している。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの下げが目立つ。半導体製造装置の瑞芯微(603893/SH)と電子機器メーカーの国睿科技(600562/SH)がそろって4.5%安、通信機器・IC設計の上海貝嶺(600171/SH)が3.9%安、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が2.5%安、スマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)が2.2%安で引けた。
医薬株もさえない。浙江医薬(600216/SH)と山東魯抗医薬(600789/SH)がそろって1.5%、康縁薬業(600557/SH)が1.4%、通化東宝薬業(600867/SH)が1.2%ずつ下落した。軍需産業株、自動車株、保険・証券株なども売られている。
半面、太陽光発電の関連銘柄は急伸。通威(600438/SH)や双良節能系統(600481/SH)、福莱特玻璃集団(601865/SH)がそろってストップ(10.0%)高、上海愛旭新能源(600732/SH)が7.9%高、隆基緑能科技(601012/SH)が4.7%高で取引を終えた。価格競争の懸念が薄れる。複数の業界関係者によれば、太陽光発電用ガラスの大手メーカーがこのほど会合を開催し、新たな減産計画を協議した。資源・素材株、不動産株、公益株、銀行株、消費関連株の一角も買われている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.21ポイント(0.47%)高の259.30ポイント、深センB株指数が4.31ポイント(0.35%)高の1225.16ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)