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楽天モバイルのユーザーにとっておなじみのコミュニケーションアプリが「Rakuten Link」だ。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの「+メッセージ」と同様、SMSやMMSの進化形といえるRCS(リッチコミュニケーションサービス)を基盤にしており、国内通話がかけ放題で、テキストメッセージや画像、ファイル、動画、ボイスメッセージなどを何度でも無料で送受信できる点が大きな魅力となっている。
サービスの提供当初は1対1やグループでのチャットが可能なシンプルなメッセージアプリだったが、現在では「ニュース」や「ウォレット」、ビデオ通話機能なども備え、2022年7月にはキャリアメールの「楽メール」、2024年10月には対話型AIアシスタント「Rakuten Link AI」などが追加され、利便性が一段と高まっている。
●Rakuten Linkには「大きな弱点」もある
その一方で、Rakuten Linkには「大きな弱点」もある。それは、迷惑電話や詐欺まがいの着信に対する「着信拒否」機能が搭載されていないことだ。Rakuten Link同士の通話・メッセージが無料という利点はあるが、迷惑な着信を防ぐ手段が用意されていないため、悪質な電話への対処に困っているユーザーも少なくない。
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楽天モバイルの公式案内では、「Rakuten Linkからログアウトしたうえで、ご利用製品の標準電話アプリにて着信拒否設定を行ってください」としている。しかし、「Rakuten Linkにログインしている場合は、ご利用製品の標準電話アプリで着信拒否設定を行っても、Rakuten Linkには反映されません」とも注意喚起しており、実質的にRakuten Link使用中は着信拒否が機能しないという状況になっている。
では、楽天モバイルユーザーに着信拒否の手段はないのかというと、そうではない。スマートフォン側に搭載されている機能を活用することで、ある程度の対策が可能となる。
●端末側で着信拒否の設定を行う方法 iPhoneとPixelを例に紹介
例えば、iPhoneには「不明な発信者を消音」という設定があり、連絡先に登録されていない番号からの着信を自動的に留守番電話に転送し、不在着信として記録することができる。ただし、この設定では宅配業者や重要な連絡も同様に扱われる可能性があるため、使い方には注意が必要だ。
Android端末、特にPixelシリーズでは、「ブロック中の電話番号」設定を利用することで、「公衆電話」や「不明な発信者」からの着信を拒否できる。ただし、連絡先に登録されていない番号全てをブロックできるわけではない。Pixel端末にはさらに「迷惑電話をブロック」機能もあり、世界中のユーザーから報告された迷惑電話番号を自動的に遮断する機能も備えている。
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個別に番号を指定して着信拒否を行うこともできる。iPhoneでは電話アプリの履歴から該当番号の「情報」アイコンを開き、「発信者を着信拒否」を選択することで設定できる。Androidでも同様に、履歴から対象の番号を選んでブロック設定を行える。
リアルタイムで着信内容を確認したい場合には、iPhoneの「ライブ留守番電話」や、Pixelの「通話スクリーニング」機能が役立つ。とくにPixelの通話スクリーニングでは、Googleアシスタントが応答し、相手の発言を画面に文字で表示。迷惑電話と判断すれば、ユーザーが通話を拒否することもできる。
Rakuten Linkだけでは対応しきれない迷惑電話の問題に対しては、この記事で紹介したスマートフォンの機能を活用して自衛策を講じるといい。着信拒否の設定ができずに困っている楽天モバイルユーザーは、この記事で紹介した対策を実行してほしい。
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