陸上男子100メートルのサニブラウン・ハキーム(26=東レ)が3日、東京・国立競技場で日本選手権(4〜6日)の開幕前日会見に出席した。6月26日の練習中に負傷し、全治3週間の「股関節の上部(右の)骨挫傷」のケガを負ったと明かしたが、強行出場する意向を示した。
今大会は9月の世界選手権東京大会の選考を兼ねる。サニブラウンが6大会連続の代表入りを決めるには、3位以内に入ることが条件。世界選手権用の世界ランキングでは同種目日本人最高の17位につけており、今大会の結果がふるわなかったとしても、有力候補には変わりない。ただその場合は、8月下旬まで代表入りが持ち越されることになる。
主な一問一答は以下の通り。
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−どのくらいの出力、%で走れる状態か
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出力に関しては、走ってみなきゃ分からないっていうのはありますけど。本当にできる限りの出力はしっかり出して走らなきゃいけない、大事な大会でもあるので。そこに関しては何%出せるかというよりは、しっかり準備してレースを1本1本しっかり捉えて、やるべきことを試合に出していく形になってくると思います。
−3レースは何を意識して走るか
最低限、本当にケガが悪化しないように。それこそいつも練習でやってるような、本当にしっかり体に負担がかからないように、いい走りをすることが1番キーになってくるのかなと思います。
−「プロとして」と繰り返しているが、宮崎合宿でもサインしたり写真を撮ったりしていた。何かインスパイアされたものがあるのか
何度か聞いているかもしれませんが、東京五輪で観客の皆さんが会場に足を運ぶことができなかった状況で競技をして、スポーツというものがなんなのかっていうのを考えさせられまして。観客の皆さんもそうですし、遠くからテレビで応援してくれてる方々もそうですし、そういう方々がいてこそのスポーツなのかなとものすごく身に染みて感じて。競技のパフォーマンスで、もちろん見せる部分もありますけども、それ以外で、宮崎もそうですし、地方や他の地域に行って、自分の行かないところなどに行って、子供たちと触れ合ったりもそうですし、練習や合宿をして、そういう小さいきっかけで地域活性化や陸上競技というものをいろんな方々に知ってもらうのもものすごくいい機会ですし、本当に自分が現役選手、プロ選手としてできることをしっかりやっていって、皆さんに競技以外でお返しすることによって、いちアスリートとして自分も成長できますし、これからのスポーツ界もものすごい発展につながっていくのかなと思うので。今回の日本選手権もそうなんですけども、1大会1大会、1番1番しっかり大切にしていければなと思ってます。
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−東京五輪の年も腰のケガがあったが、体の状態など違いはあるか
五輪の年に比べますと、症状の話をしますと、それに比べると軽いは軽いんですけど。でも本当にケガはケガなので。臨む心意気に関しては、その頃はちょっと若かったかな。まだ若いんですけども(笑い)。そんな感じの、なんとかなるかなっていう気持ちだったんですけど、今はそういうちゃらんぽらんな考え方よりも、本当にしっかりやるべきことをやるんだぞっていう、少し大人な考えになったのかなと思ってます。
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