フィギュアスケート女子のエース坂本花織(25=シスメックス)が5日、振付師との4季ぶりタッグの経緯を明かした。
大阪・関空アイスアリーナで行われている全日本シニア合宿「ミラノ・コルティナ五輪対策合宿」に参加。新ショートプログラム(SP)「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」を演じ、得点源となるフリップ−トーループの連続3回転ジャンプなどを組み込んだ。
振り付けを担当したのはフランス人のブノワ・リショー氏(37)。初出場となった18年平昌五輪(オリンピック)、銅メダルを獲得した22年北京五輪でSP、フリーともに担当するなど長く活動をともにしてきた。一方、北京五輪後の3シーズンは別の振付師の指導で表現の引き出しを増やしてきた。今回、4季ぶりに依頼し「最後に(振り付けで)会ったのが21歳の時。あの対応のままなのか、今の年相応なのか『どっちなんだろう』と(振り付けをしたイタリアに)ビビりながら行きました。昔みたいに怒鳴り散らかされることもなく、優しい雰囲気で。思ったより楽しくできました」と笑顔を見せた。
3度目の五輪を見据える今季限りで競技引退を決めており「自分の強い意志があってお願いしました。やっぱりブノワ先生の振り付けが、自分に合っている。ブノワ先生のことが、やっぱり好き。最後までやらなかったら悔いが残ると思ったので、自分らしいスケートを見せるのに、彼の力が必要だと思いました」と明かした。
4歳のころから指導を受ける中野園子コーチ(72)をはじめ、自身の周囲には時に厳しく背中を押してくれる存在が集まっている。10代のころに厳しく接されたリショー氏との再タッグを「ドMですね」と笑わせ「褒められると『本当に思ってる?』と疑っちゃうので、怒られて『なにくそ!』とか『分かってんねん!』とか思うけど、そっちの方が力を出しやすいです」とキッパリ。集大成の1年も、いつものスタイルで駆け抜ける。【松本航】
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