
インタビューや会議の記録など、「録音して文字起こしをする」という作業が欠かせない人は多いのではないでしょうか。筆者もその一人で、これまで一般的なICレコーダーを使用し、有料の文字起こしサービスを使っていましたが、「あと一歩惜しい」と感じていました。
そんな中で出会ったのが、SNSやメディアなどで話題のウェアラブルAIボイスレコーダー「PLAUD NotePin(プラウド ノートピン)」です。この記事では、実際に使ってみたうえで感じた魅力や使い心地、気になる点について紹介します。
●「PLAUD NotePin」とは?
「PLAUD NotePin」は、約23g(マグネットピンを含む)という軽さと、指先サイズの小型デザインが特徴のAI搭載ボイスレコーダー。公式サイトでの販売価格は2万7500円(税込)です。
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本体表面をワンタップするだけで録音が始まり、録音データは専用アプリ「PLAUD」に自動で転送されます。
録音は高精細な2つのマイクによるHD音質で行われます。日本語を含む112カ国語に対応した文字起こしが可能で、大規模言語モデル(LLM)による要約機能も搭載。会話の要点整理や議事録の作成もスムーズに行えます。
バッテリーは長持ちで、連続録音は最大20時間、待機状態では最大40日間使用可能です。
●身につける場所を選ばない&圧倒的な軽さも魅力
本製品を初めて手にしたときに驚いたのは、その軽さでした。単三電池ほどの重さしかなく、実際に服につけても違和感はまったくありません。
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マグネットピンやクリップで服に付けたり、ストラップで首から下げたり、専用リストバンドを使って腕につけたりと、装着方法の自由度が高く、身につける場所を選ばないのも大きな魅力です(ストラップとリストバンドは別売りです)。
従来のICレコーダーのように、「バッグから取り出して電源を入れ、録音ボタンを押す」といった手間がなく、必要なときに本体を軽く押すだけで録音を開始できる手軽さもポイント。
本体が小さいため「録音している」という意識を感じさせにくく、自然な形で会話を録音できるので、取材相手の緊張も和らぎやすいと感じました。
●AIの文字起こしが高精度
さらに大きな魅力は、録音後の文字起こし作業が格段にラクになる点です。録音した音声は専用アプリに自動で同期され、AIがそのまま文字起こしと要約を行ってくれるため、これまで有料の外部サービスを利用していた筆者にとっては、大きな時間とコストの節約になりました。
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録音と文字起こしの精度も高く、カフェのような雑音のある場所でも、声の輪郭をしっかり捉えて文字起こししてくれます(録音の精度は周囲の環境音や声の大きさに左右されます)。
さらに、話の要点を自動で段落ごとに整理してくれる要約機能や、マインドマップを生成できる機能も搭載。ライターに限らず、会議や授業などさまざまなシーンで活躍できるポテンシャルを感じました。
無料プランでは、月に300分まで録音を文字起こし可能。ただし、頻繁に使用する人にとってはやや物足りないかもしれません。1200分/月のプロプランや無制限プランも用意されており、用途に応じてアップグレードを検討するとよいでしょう。
●気になったポイント
気になったポイントは「小さすぎてよく落とす」こと。小型なのは長所ですが、その分手を滑らせやすく、家の中で何度か床に落としてしまいました。そのため、落下防止のストラップやカラビナ、傷防止カバーなどを併用するのがおすすめです。
また、専用の充電器でしか充電できない点もやや不安。出張や長期の取材で充電器を忘れてしまうと、録音できなくなるリスクがあります。その点では、電池式やUSBケーブルで充電できるICレコーダーの方が安心感があります。
さらに、マグネットピンやクリップは非常に小さいため、充電中になくさないよう困ることも。慣れれば気にならないかもしれませんが、充電時に付属品をなくさないよう、置き場所や運用方法を工夫する必要があると感じました。