「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」に並ぶ男性用「体毛ケア」家電=1日、東京都千代田区 肌の露出が増える夏を迎え、家電メーカー各社が男性向けの「体毛ケア」製品の販売に力を入れている。美容意識が高い男性の増加を追い風に、脚や腹などの剛毛を一掃できる機能や使い心地をアピールし、売り上げを伸ばしている。
パナソニックの体毛処理器「ボディトリマー」(想定価格1万3200円)は、切れ味にこだわった日本製の刃とデリケートゾーンまでそりやすいスティック形状が特徴。2017年の発売から約8年で累計出荷が100万台を突破した。6月には新モデルを発売。マーケティング担当者は「前年比2桁成長を目指す」と鼻息が荒い。
米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の体毛処理器「ブラウン ボディグルーマー シリーズ7」(同1万4000円)は人工知能(AI)を搭載。毛の濃さに応じて出力を自動調整するという。ヤーマンの光美容器「レイボーテヴィーナス ビューティースキン」(販売価格12万1000円)は強力な光を照射して毛の成長を抑え、生えにくくする。主なターゲットは女性だが、男性の濃いひげにも対応している。
家電量販店「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」(東京)の男性用美容器具売り場担当者によると、この2、3年で商品について質問する男性客が増えたという。同店の売り場で品定めをしていた男子大学生(21)は「男性も脚の毛をケアするのは当たり前」と話した。
リクルート(東京)が15〜69歳の男性6600人を対象に実施した調査では、過去1年間に1回以上医療脱毛を利用したと答えたのは5.0%(24年下半期調査)で、脱毛サロンは5.6%(25年上半期調査)だった。同社の田中公子研究員は「美容家電やサロンの増加も男性の意識を変えている」と指摘する。

プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の「ブラウン ボディグルーマー シリーズ7」(同社提供)

パナソニックの「ボディトリマー」(同社提供)

ヤーマンの「レイボーテヴィーナス ビューティースキン」(同社提供)