クロノジェネシスの初仔ベレシート 斉藤崇師「体は立派で体型は母似」/関西馬メイクデビュー情報

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2025年07月14日 18:00  netkeiba

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今週デビュー予定のベレシート(写真右奥、撮影:井内利彰)
 今週の楽しみは、なんといっても小倉芝1800m。ここで紹介した2頭以外にもリアライズブラーヴ(栗東・杉山晴紀厩舎)が出走を予定。半兄に京都金杯などマイル重賞2勝のイルーシヴパンサー(父ハーツクライ)がいて、本馬は2024年セレクトセール1歳にて、4000万円(税抜き)で落札されている。

 7月9日のCWではレースで騎乗予定の川田将雅騎手が跨り、古馬1勝Cと古馬3勝Cとの3頭併せ。最後の直線ではその真ん中に入っていたが、しっかりと半馬身前に出ての最先着。時計は6F82.0秒、3F37.3秒、1F11.4秒と水準よりも少し見映えする程度だったが、抜かれそうで抜かれない、あの渋太さが新馬らしからぬ質の高い併せ馬だと感じた。

 想定段階での出走予定は10頭前後。さほど頭数は多くないが、出走予定馬の追い切りレベルやポテンシャルが非常に高い。個人的には今年の関西圏での新馬戦では最もレースレベルの高い一戦となりそうなだけに、現地でレース観戦したかったくらいだ。

【7月19日(土) 小倉芝1200m】

◆グラディオール(牝、父リオンディーズ、母インダクティ、栗東・寺島良厩舎)

 半兄にマイラーズCなどマイル重賞で3勝を挙げたケイデンスコール(父ロードカナロア)や全兄にダービー卿CTを制したインダストリアがいる。

 本馬は6月26日に栗東でゲート試験を合格。そのまま在厩舎で調整を進めており、7月10日にはレースで騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨り、新馬との併せ馬。追走してゴールでは並びかけていたものの、手応えは劣勢だった。とはいえ、ラスト2Fのラップは11.7秒から11.3秒。道中もきれいな加速ラップを踏んでいて、距離は1200mより延びてもいいのかなというくらい。現時点では初戦からという雰囲気はないものの、後々が楽しみな逸材ではないだろうか。

【7月20日(日) 小倉芝1800m】

◆ベレシート(牡、父エピファネイア、母クロノジェネシス、栗東・斉藤崇史厩舎)

 2020年、2021年の宝塚記念連覇など、GIで4勝を挙げたクロノジェネシスの初仔。初仔は小さいというのが定番だが、そんな雰囲気を全く感じさせない本馬。入厩してきた当初から「体は立派。体型は母に似ているかなと思います」と斉藤崇史調教師はコメントしていて、来年のクラシックを意識させてくれる。

 ゲート試験合格後に一旦牧場へ戻ってからの栗東再入厩。帰ってきて「良くなりましたよ」と師が話すように、馬体はより見映えするようになった。レースでも騎乗予定の北村友一騎手が跨った7月10日のCWでは古馬2勝Cと併せて、やや劣勢。6F89.1秒と時計は遅くなったが、動きの質が高いところは目立っていた。最終追い切りも速い時計を出すことはないだろうが、素質の片鱗を見せる態勢は整っている。

◆リアライズルミナス(牝、父シルバーステート、母ジュルビアン、栗東・橋口慎介厩舎)

 母系に現在は種牡馬として活躍するロードカナロア(父キングカメハメハ)がいる血統。本馬は2024年セレクションセール1歳にて、4600万円(税抜き)で落札されている。

 橋口慎介調教師が笑顔で「めちゃくちゃ動きますね」と話すように、追い切り時計はとにかく派手。ゲート試験合格後、放牧に出る前に坂路で追い切ると2F23.7秒、1F11.9秒を馬なりでマーク。デビューのために栗東へ再入厩してからは7月2日のCWで6F81.1秒、3F36.4秒、1F11.3秒。馬なりで古馬2勝Cの2頭に先着してみせた。CWでの1週前追い切りはレースで騎乗予定の松山弘平騎手が跨ったが、先行していた僚馬2頭に直線入口で並びかけたかと思うと持ったままの手応えで突き放していく。追われてからの反応もしっかりしており、実戦でもこの走りができれば、あっさり勝っても不思議はないだろう。

【7月20日(日) 函館芝1800m】

◆アーレムアレス(牡、父ハービンジャー、母スターズインヘヴン、栗東・橋口慎介厩舎)

 半姉に同厩舎で管理され、2023年レディスプレリュードなどダート交流重賞で3勝を挙げたアーテルアストレア(父リーチザクラウン)がいる。2023年セレクトセール当歳にて、2100万円(税抜き)で落札されている。ちなみにアーテルアストレアを担当した酒井慎調教助手が本馬も担当している。

 本馬は6月4日に栗東でゲート試験を合格した後、6月末から函館競馬場に入って、デビューに向けた追い切りを行っている。姉はダートで活躍したが、橋口慎介調教師は「姉よりも芝っぽいところがありますね」ということで芝デビュー。7月9日には函館芝で3歳未勝利と併せて遅れたものの、5F63秒台をマーク。着々と準備が整っているといったところだろう。

(取材・文:井内利彰)

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