
「大学に入って4年!ようやく高精度な左手の複製を安定して行えるようになりました!!
型のバリなし!離型剤いらず!量産可能!!!」
こんなポストをされたのは、ピエロ大好き人間(@i_love_clown)さん。投稿された動画には、本物そっくりの左手が映っています。
「これが…芸大生の本気…!」
「見た瞬間に「すごっ!」って声出た」
「バリなし量産って地味に凄すぎる技術」
「指紋まで再現って、もはや本人」
執念と技術の結晶ともいえる「左手の複製」について、多くの称賛が寄せられました。念願の“高精度な左手複製”に成功したピエロ大好き人間さんに、詳しくお話を聞きました。
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ーー「左手の複製」はどのような研究テーマで?
「リアルを追求した彫刻を目標に制作を始めました!」
ーー「高精度な左手の複製」を安定して作れるようになるまで、苦労があったのですね?
「最初の問題は気泡が入ってしまう点があり、真空脱泡機を使って気泡を除去することで解決しました。次に型を二分割する際に発生するバリを解決するためにウレタンゴムを使って一体型にしました」
ーー成功したときの率直なお気持ちは?
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「今まで手を複製するのにあたって様々な方法を実験してきましたが、やっと最適解を見つけられた気がして嬉しかったです!」
ーー使用された素材は?
「シリコンは強度が優れたsmooth on社製を使いました。型にはシリコンを注型するのに優れたウレタンゴムを使用しました!」
ーー作品の完成度について、「高精度」というのは?
「指紋を再現することをゴールに考えていました」
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ーー今後この技術を使ってやってみたいことは?
「手だけではなく頭や足を複製して自分自身を制作しようと思っています」
ピエロ大好き人間さんは「東京造形大学は東京の美大の中で最も人体を勉強できる場所です!人体を学びたい方はぜひとも東京造形大学に学びに来て欲しいです」と話してくれました。
気泡との闘い、素材の選定、そして指紋再現へのこだわり…。4年にわたる試行錯誤を経て完成した“究極の左手”は、彫刻という枠を超えた「自身の記録」とも言えるのかもしれません。次なるチャレンジは“全身複製”?
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・椎名 碧)