【バドミントン】シダマツが国内最終戦を“笑顔発進”「洗濯が乾けば…」ストレートで初戦突破

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2025年07月17日 05:30  日刊スポーツ

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バドミントンジャパンオープン 女子ダブルス1回戦 広上・保原組対志田・松山組 相手サービスに備える志田(左)と松山(撮影・山本朝陽)

<バドミントン:ジャパン・オープン(OP)>◇第2日◇16日◇東京体育館◇女子ダブルス1回戦



「シダマツ」が国内最後の大会で白星発進した。


昨夏のパリ五輪銅メダルの志田千陽(28)松山奈未(27)組(再春館製薬所)が、2−0で保原彩夏、広上瑠依組(ヨネックス)にストレート勝利。8日に世界選手権(8月、パリ)をもってペアを解消すると発表して以降で初めて試合に臨み、世界ランキング2位の実力を発揮した。ジャパン・オープンは過去6度出場も、最高成績は8強。自国舞台で悲願の初優勝を目指す。


 ◇   ◇   ◇


国内最終戦の初陣を快勝で飾ると、志田は何かを思い出すように小走りでコート脇へ向かった。バッグから取り出したのは「シダマツ」と刻まれたピンク色のタオル。勝利したら掲げるつもりだった。


願い通りに2人で手にすると、思わず笑みがこぼれた。松山は「温かい声援の中で試合ができた」とほほ笑んだ。


今後の方向性に差が生じたこともあり、世界選手権をもってペアを解消すると発表してから8日。松山は「久しぶりに緊張した」というが、2人でコートに立つと不安も和らいだ。


試合開始直後にいきなり3点を奪われても「2人で1点を取りに行く」と冷静に対応。第1Gを21−13の逆転で奪うと、第2Gでは21−11と圧倒した。


志田は「自分たちの経験ってすごいなと。試合になれば不安は一切なくて。松山がカバーしてくれる信頼のもと、プレーがどんどん良くなっていった」と実感。結成11年で培ってきたあうんの呼吸が光り、わずか37分で決着をつけた。


「最後、最後というよりも、1試合、1試合のつもりで」


志田の言葉通り、「最後」としみじみとかみしめるよりも、いつものような明るい表情が際立った。


取材エリアで松山が「名前を呼ばれることはあまりないのでうれしかった」と自国のファンの声援を喜ぶと、志田は「いやそんなことない」と普段から声援を受けているとツッコミ。試合後に掲げたタオルの話題を振られた志田は「1枚しかないので、洗濯が乾けばまた持ってきます」と笑い飛ばした。


「いろいろ意識はするけど、シダマツらしいパフォーマンスをしたい」


明るさも武器の2人が、初優勝がかかる最後の国内大会を味わい尽くす。【藤塚大輔】

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