A・ロペスは横浜FMで今季より副キャプテンに就任していた [写真]=Getty Images ライオン・シティ・セーラーズは17日、横浜F・マリノスからブラジル人FWアンデルソン・ロペスの完全移籍加入を発表した。契約期間は2028年6月30日までの3年間と伝えられている。
現在31歳のA・ロペスは、母国の複数クラブを経て、2016年夏にサンフレッチェ広島へ完全移籍。1年半プレーした後は、Kリーグ1のFCソウル、北海道コンサドーレ札幌、中国スーパーリーグの武漢足球倶楽部とアジアのクラブを渡り歩き、2022年に横浜FMへ加わった。
初年度は6試合もの出場停止に見舞われた期間もあったが、明治安田J1リーグでは28試合出場11ゴールを記録し、横浜FMにとって3年ぶり5度目のJ1優勝に貢献。翌シーズンは34試合出場22ゴール、昨シーズンは37試合出場24ゴールを挙げ、史上4人目となる2シーズン連続での得点王に輝いた。昨年から開催されている2024−25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)では、10試合の出場で9ゴールを挙げ、得点ランキングの2位にランクイン。チームが最下位に低迷している2025明治安田J1リーグでは、ここまで20試合出場でPKによる2得点にとどまっていたが、近年の横浜FMを代表する“点取り屋”として君臨し続けた。
今月5日、横浜FMより移籍を前提とした手続きと準備のためチームを離脱することが発表。17日には、横浜FM、ライオン・シティ・セーラーズ双方より、完全移籍が明かされた。
ライオン・シティ・セーラーズはリリースを通して、A・ロペスを「アジアトップクラスのストライカー」と紹介。トップチームを率いるセルビア人指揮官のアレクサンダル・ランコヴィッチ監督は、次のような言葉でA・ロペスに期待を寄せた。
「J1のような競争力の高いリーグで、通算100ゴール近くを決めている実績が、彼の実力を物語っている。彼の魅力は間違いなく得点力の部分だが、決してそれだけではない。アンデルソンはボールキープ力、そしてチームメイトにチャンスを与える能力も備えている。今シーズン、彼がチームにとって大きな戦力となることを確信しているよ」
また、エグゼクティブディレクターのブルース・リャン氏は「アンデルソンほど優秀な選手と契約できる機会は、私たちにとって見逃せないものだった。彼は、エリートとしてのメンタリティを持っており、勝者としての実績もある。彼がアジアサッカーの最高峰のレベルで、一貫して素晴らしいパフォーマンスを見せていることからも、感じ取ることができるだろう。彼がチームにどのような影響をもたらすか、とても楽しみだ」とコメント。A・ロペス自身も、次のように意気込みを明かした。
「セーラーズが歩む道のりのなかで、これほどまでにエキサイティングな時期に、チームの一員となることができて、非常に嬉しく思っている。昨シーズン、ACL2で決勝に進んだことで、大きな注目を集めたことは知っていたし、シンガポールサッカーの向上を目指すクラブのビジョンと野心に感銘を受けた。僕の目標は明確だ。チームに貢献し、ゴールを決め、トロフィーを獲得し、チームがアジアで大きな影響力を持つよう、最大限を尽くす」
ライオン・シティ・セーラーズはシンガポール・プレミアリーグ(1部リーグ)を代表する強豪で、これまでに4度のリーグチャンピオン、そして8度のカップ戦覇者になった実績を誇る。2024−25シーズンは国内2冠を達成したが、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)では決勝の舞台でシャールジャ(アラブ首長国連邦)に敗れ、惜しくも準優勝。A・ロペスが加入する2025−26シーズンは、国内タイトルの防衛と、ガンバ大阪も参戦するACL2でのトロフィーを狙う。
【動画】アンデルソン・ロペスが新天地のユニフォームに袖を通す
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