スマートホーム製品を手掛けるSWITCHBOTから、本体の直径が約24.8cmの新型ロボット掃除機「SwitchBot K11+」(以下、K11+)が登場しました。一般的なサイズのロボット掃除機には難しかった家具の下まで入りこんで掃除できて、ごみステーションもコンパクトと、まさに日本の手狭な住宅にぴったりな製品です。しばらく筆者宅で使ってみたので、試用レポートをお届けします。
●待望の「K」シリーズ新製品
まずはこちらの写真をご覧ください。K11+と通常サイズの「SwitchBot S10」を同じ場所に置いて比較したものです。
筆者宅ではこれまでSwitchBot S10を使っていたのですが、どうしてもごみステーションとロボット掃除機本体の存在感が部屋の中で際立っていました。
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今回のK11+は、SwitchBotのロボット掃除機の中でも本体サイズの小ささを特徴とする「K」シリーズの新製品です。前モデルの「SwitchBot K10+」も直径約24.8cmというミニサイズでしたが、K11+はロボット掃除機が集めたごみを4Lの抗菌紙パックに自動吸引できるごみステーションが約40%コンパクトになった上に、ロボット掃除機本体の吸引力が2500Paから6000Paと大幅にパワーアップしています。
ごみステーションの見た目も刷新され、天板は木目調で部屋に溶け込むかわいらしいデザインとなりました。女性受けも良いですね。
さらにカラーバリエーションとして、ホワイトだけでなくブラックも10月に発売されます。部屋のインテリアでブラックがマッチする人は、発売を待ってもいいかもしれません。
K11+のコンパクトさによって、ロボット掃除機置き場の圧迫感がだいぶ軽減されました。もうこれより大きいロボット掃除機は置きたくないと思ってしまうほどです。特にワンルームやコンパクトな部屋でロボット掃除機を活用しているなら、かなり魅力的に映るはずです。
価格は5万9800円ですが、7月25日までの期間限定で1万円引きの4万9800円で購入できるキャンペーンが公式サイトで実施されています。
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●上位モデルと変わらない機能性
本体やごみステーションを小型化しつつも、ロボット掃除機としての基本機能や性能も妥協していないのがKシリーズの魅力でもあります。K11+はLDSレーザーセンサーとSLAM技術の組み合わせによって、部屋の間取りの高精度なマップを構築できます。
実際に初期設定で部屋のマッピングを行ってみましたが、上位モデルと遜色なく、スムーズかつ正確に間取りを認識してくれました。
マッピングが完了したら、家全体/部屋部屋/エリア指定から選択して清掃を開始できます。
アプリからは吸引力(静音/標準/パワー/マック)、清掃回数(1回/2回)、スケジュール清掃、マップ管理、リモコン手動操作、おやすみモードなど、全ての設定を行います。これらの機能は上位モデルとほぼ変わらず、「ミニサイズだから機能が少ない」ということはありません。十分に満足できるものです。
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●今までのロボット掃除機が入り込めなかったところまで清掃
というわけでK11+を実践投入してみたのですが、これまでS10で掃除できなかったような家具の下や狭い通路まで入りこんで掃除してくれるようになり、感動すら覚えました。
特に驚いたのが静音性です。吸引力を静音モードに設定していると、稼働音は45dB以下になるということで、実際に本当にごみを吸っているのか心配になるほど静かでした。
筆者は主に落ちた髪の毛やほこりなどを拾ってほしいので、静音モードでも十分かなと思いましたが、掃除した部屋を見てみると、髪の毛が数本残っているところもありました。これは掃除回数を2回に設定することで解決しますが、数本なら自分で拾った方が早いかもしれません。
注意点もあります。本体が小さいということは、吸引できる幅が狭くなり、バッテリーサイズも小さくなります。清掃時間は一般的なロボット掃除機と比べて体感で1.3〜1.5倍ぐらいといったところ。
ただ、ロボット掃除機は付きっきりで使うものではないので、ここはあまり気にしなくてもいいでしょう。
バッテリーについても、一般的な戸建ての1階/2階(+初期設定マッピング作業を含む)を清掃して30%ほどの消費でした。想像以上に長持ちですね。これなら数年後にバッテリーが劣化したとしても、使い続けられそうです。
●水タンクやモップの管理を必要としない、手軽な水拭きが可能
最近のロボット掃除機は本体に水拭きモップを備えているものがほとんどです。K11+には残念ながら水拭きモップは搭載されていませんが、市販の使い捨てお掃除ウェットシートを本体に取り付けて水拭きできるというユニークな機能を前モデルなどに引き続き備えています。
しょせんはウェットシートなので、しばらくすると乾いてきます。全ての部屋で床をしっかり濡らしたいというこだわり派の人は、途中でウェットシートを交換する手間もあります。しかし、水拭きが終わったらウェットシートを外して捨てるだけ。部屋がそこまで広くないのであれば、水タンクを日々気に掛けるよりも、こちらの方が好みという人も多いのではないかと思います。
とはいえ、全ての部屋を毎日しっかり水拭きしてほしいという方には合いません。ウェットシートを取り付けている間は、吸引による掃除ができないのも不便です。
ロボット掃除機を購入して掃除を楽にしたい人は、ウェットシートを毎回取り付ける作業はいずれしなくなるでしょう。通常の吸引掃除が終わった後、たまーに気が向いたときだけウェットシートを取り付けて水拭きするぐらいであれば、十分な働きをしてくれそうです。筆者はキッチンだけウェットシートで拭いてほしい派だったので、これで満足できました。
●部屋がコンパクトなら、ロボット掃除機上級者にもおすすめしたい逸品
K11+は本体の小ささを生かした小回りの良さと、部屋に置いても圧迫感のないごみステーション、妥協のない機能性が魅力のロボット掃除機です。次のような人であれば、ベストマッチする製品です。ロボット掃除機デビューにもおすすめです。
・部屋がそこまで広くないのに、フルサイズのロボット掃除機を置くのはちょっと……
・リビングの椅子やデスクチェアの足の間隔が狭いが、しっかり掃除してほしい
・1階/2階や各部屋に持ち込んで、さっと部屋をきれいにしてほしい
・リビングにはフルサイズのロボット掃除機を置き、書斎など各部屋には小さめのロボット掃除機が欲しい(水拭き機能はいらないが、その他の機能は妥協したくない)
・水拭き機能は不要
逆に部屋が広くて水拭きも含めしっかりと掃除を完了させてほしいという方は、いくら小回りが魅力的であっても、物理的な大きさによる効率の差、ごみ収納ボックスの小ささが気になるので、別の選択肢を検討した方がいいでしょう。
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