元セクシー女優が暴露する「闇堕ちした女優」の末路……“事務所は見て見ぬふり”の理由

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2025年07月19日 16:31  日刊SPA!

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 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」が、自身の経験や周囲の業界人から聞いた話をもとにお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在はメディア出演も積極的に行っている。
◆元女優が語る「セクシー業界の闇」

 ここ数ヶ月、SNSで「業界の闇」を暴露するアカウントが乱立し、ユーザーの注目を集めた。女優のプライベートな事情や海外出稼ぎ、事務所・メーカーの裏側などが赤裸々に明かされ、毎日のように“リーク”が多方面から入っていたのだ。

 なかには誇張された話もあったが、事実が含まれていた点は否定できない。皆さんが想像する通りの「闇」が次々と暴露され、一部では「セクシー業界がクリーンなんて真っ赤な嘘じゃないか」と批判の声が挙がった。

 セクシー業界は、もともと日陰の商売である。取り扱うモノ自体が“成人向け”だからこそ何をもってクリーンと呼び、何をもってクロと定義するのかは非常に難しい部分だ。

 とはいえ、この世界は一般常識で考え難いことが曲がり通るため、特有の「闇」が潜むことに間違いはない。

◆女優の「闇」は事務所が見て見ぬふり?

 女優自身が持つ「闇」とは、ホスト通い・美容整形依存症・海外出稼ぎ・借金など多岐にわたる。どれも歓楽街ではよくある話だが、一般社会では基本的に有り得ないとされているものばかりなので、平然と手を染める時点でもう“闇深い”といえるだろう。

 一見、所属事務所が女優をそそのかしているように思えるが、基本的にマネージャーがモデルに危険な橋を渡らせることはまずない。マズイ方向への斡旋がバレると大きなトラブルを招き、自分たちが不利になるからだ。よって、ホスト通いや海外出稼ぎ系などの闇は、女優自身の希望により足を踏み入れるケースが大半である。

 こういう話をすると「なぜ事務所は止めないの?」と思うかもしれないが、セクシー業界の事務所は芸能事務所に比べるとルールが非常に緩い。芸能人と比べて熱愛などのスクープをされる可能性は低く、SNSのリークもさほど気にしていないため、女優のプライベートに関してはノータッチ。

 仮に注意をしたとしても「事務所に迷惑かけないでね。訴えられたりしないように」といった程度だ。女優に対して冷たいと言ったらそれまでだが、業界には破天荒な女のコが多すぎるため、いちいち全員に注意していられない。しかもホストや美容整形に関しては依存心が原動力へと繋がる場合もあるため、厳しい抑圧によって仕事を辞められたら困るのが会社としての本音だ。

◆指導がないことで沼にハマる女優も…

 困ったことに、指導が入らないことで好き勝手やっていいと勘違いする女優もおり、間違った考えを持つと自ら闇を深めてしまう。しかも、一度“呑まれた”人は似たような仲間を作ってしまい、さらに沼にハマっていく危険性も……。

「坂道を転がり落ちようと思えばいくらでも……」といったタイプが多いからこそ、時に闇の部分が浮き彫りとなって、暴露などの形で世に広まっていく。

◆業界全体に蔓延する“見て見ぬふり”の体質

 前半部分だけを読み進めると「全部女優のせい」のように聞こえるかもしれないが、そんなことはない。やはり、女の子だけではなく業界全体も闇が深いといえる。

 先ほどの事務所のルールが緩い件も、闇の一つだと筆者は思う。冷静に考えたら、違法とされる海外出稼ぎやロマンス詐欺に近いパパ活に勤しむ人物を在籍させるなど、かなり危険な話。リスクが高い業界の中で会社の売り上げを作るのだから、普通の人だったら避けたいであろうことをみんな素知らぬ顔でやってのける。

 セクシー業界にも一般企業のようなルールは存在するものの、イレギュラーが発生することはよくある話で、常識は「あるようでない」が正解だろう。そもそも成人向けの世界という時点で“ルール外”なのだから、闇がゼロなんてのはまずあり得ないのだが。

◆新法制定も“完全なるクリーン”はほぼ不可能

 AV新法が制定されてから、ギャラや契約内容がうやむやになりづらくなった点は、たしかにクリーン化したといえる。しかし、働き手の根本的な部分に関しては昔から何も変わっていないので、セクシー業界を100%クリーンだと断言するのは難しい。

 どんな業界にも必ず闇は潜むもので、それが形のない商売だと加速しやすい。だからこそ「クリーンです!」という言葉を鵜呑みにするのは危険で「キレイにはなったけど、もともと日陰の商売だ」という事実は、頭に入れるべき部分なのだろう。

 暴露アカウントができるのも、それに噛みつく人々が現れるのも不思議ではないが、いくら闇を暴いたところで全てを照らすのは難しい。一部を強めたら別の方法ですり抜ける道ができて、また新たな闇が誕生するものだから、完全なクリーン化はほぼ不可能である。

 結局のところ、セクシー業界は「自由な世界でどこまで歯止めが利くか?」という話でしかないのだ。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

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