<巨人0−4阪神>◇19日◇東京ドーム
虎のドクターゼロだ。阪神石井大智投手(27)が連続無失点を自己最長の30試合に伸ばした。
0−0の8回に2番手及川からバトンを受け登板。先頭甲斐を148キロストレートで中飛に打ち取り、代打長野に四球を与えたが、動じない。続く丸にはカウント3−1と不利にしながらも、この日最速151キロ直球で左飛。佐々木は変化球で追い込み、150キロ、149キロと強気の直球を連発した。2連続で空を切らせて三振締め。左翼席の虎党の心地よい大歓声を受け、ベンチに凱旋(がいせん)した。
「ゼロっていうのが全てだと思います。どっちに転ぶかっていうゲームではあったんですけど、勝ってよかったですね、本当に」。及川とともに24ホールド目を挙げ、表情を緩めた。先発村上から及川、湯浅、ネルソン、岩崎で敵地スコアボードに0を刻み、今季20度目の完封勝利をもたらした。
リリーフ陣を“チームの心臓”とたたえ続ける藤川監督も最敬礼だった。「みんなでバランスよくと言いますか、まだまだ自分たちの数字を作り上げるんだ、という強い意欲もある選手たちがそろってますから。向上心もあるからこそ、立ち向かおうとする。それはやっぱり最後ギリギリのところで粘ってでも、なんもか(ゼロで)帰ってこようとするというのがあるので。今後も続きてほしいなと思います」。石井らの大奮闘に頭の下がる思いだ。
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石井は6月6日オリックス戦で打球を側頭部に受け、約1カ月戦列を離脱余儀なくされた。悪夢のアクシデントをはさみながら、30試合の無失点試合を続け、防御率は驚異の0・27だ。「(連続無失点は)別に全然、考えてないです。明日もしっかり仕事できるように頑張ります」。球団記録は、指揮官が現役時代の06年につくり、今なおセ・リーグ記録となっている38試合連続無失点。大記録へカウントダウンの勢いだ。【伊東大介】
▽湯浅(9回に登板し1死二塁のピンチを招くも無失点)「先頭のフォアボールは反省ですけど、その後しっかり落ち着いて投げられたのでよかった」
▽及川(7回に登板し、2者連続の見逃し三振を含む3者凡退)「内容的にもよかった。目の前のことに必死で頑張っている結果だと思うので、継続して頑張ります」
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