
「スマホを見ていない時間ってどれくらい?」
ふと考えるとゾッとする人もいるのではないでしょうか。現代では、スマホは暮らしに欠かせない存在となっています。その便利さゆえに、気づかぬうちに一日の大半をスマホと過ごしてしまうことも珍しくありません。「勉強や睡眠に影響するから」と子どもに注意する親は多い一方で、果たしてその言葉にどこまで説得力があるのでしょうか。
そんな疑問を突きつけられる出来事が、都内に住む主婦・Yさん(40代)の家庭で起こりました。高校生の娘が食卓でもスマホを手放さない日常に耐えかね、一度現実を見せるべく使用時間を確認したところ、その数字はなんと一日6時間10分。1日数回のメッセージのやりとりと、たまにレシピを検索する程度でしかスマホを触らないYさんにとっては驚きの結果でした。
家族会議を開いたものの…
これはまずいと、夫の帰宅を待って家族で話し合いをすることに。「スマホばかり見てるのはよくないよね」と夫婦で諭す中、娘からはまさかの質問が飛び出しました。
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「じゃあパパは?」と。なぜか答えにつまる夫のスマホを確認してみると、使用時間はまさかの「8時間」超え。実に1日の3分の1をスマホを触って過ごしている計算です。「仕事でも使っているから…」とモゴモゴ弁解していた夫ですが、「私だって勉強に使ってるよ?」と追撃され、場は一気に気まずい空気に包まれたそうです。
無理なく続く、わが家流スマホルール
その後、夫婦は顔を見合わせ「説教する資格なかったかもね」と苦笑い。今では「寝る一時間前はなるべくスマホに触らない」「休日はスマホなし時間を作る」などのちょっとしたルールを決め、無理なくスマホとの付き合い方を見直すようにしているそうです。
NTTドコモ「モバイル社会研究所」が2024年に実施した一般向けモバイル動向調査によると、10代・20代のインターネット利用時間は、スマートフォン・タブレット・パソコンを合わせて1日あたり平均7.3〜7.7時間にのぼることがわかりました。
こうして数字で見てみると、想像以上に長い時間をデジタル端末とともに過ごしていることがわかります。このような平均値を知ることは、自分の使い方を客観的に見直すきっかけにもなりそうです。
「少し使いすぎているかも」「意外とこのくらいでちょうどいいかも」といった気づきが、スマートフォンとの付き合い方を見直すヒントになるかもしれません。
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便利だからこそ、うまく使いこなしたい。そのためにも、自分にとって心地よい距離感を見つけることが大切です。そうすれば、日々の中で少しだけ気持ちに余裕が生まれるかもしれません。
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【出典】NTTドコモ モバイル社会研究所
▽モバイル社会白書 2024年版
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