
京都府亀岡市で10月に行われる亀岡祭の各山鉾保存会が、お囃子(はやし)を演奏する子どもの確保に向けて新たな動きを見せている。翁山(三宅町)は今年から近隣の住民に勧誘の範囲を広げ、羽衣山(西竪町)も亀岡小の幅広い児童に演奏体験を呼びかけている。少子化が進み、山鉾町の在住者だけで必要人数を集めるのは困難さが増しており、「何とか伝統を受け継ぎたい」と苦心している。
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4月19日、翁山保存会が開いた今年最初のお囃子の練習会には、9人の小中学生が集まった。初参加の小3の児童は大人や上級生から鉦(かね)の扱い方を習い、「カンチキチン」の音色を打ち鳴らす。その姿を見た保存会副会長の吉田雅和さん(67)は「三宅町の子も減っている。今、動く必要がある」と強調した。
従来、囃子方は山鉾町の住民に限っていたが、今年から隣接する3自治会の地域の児童生徒に対象を広げた。現状では何とか演奏メンバーを集められるが将来への不安が募ったという。「人数不足で伝統を守れない事態を防ぐため、関わる子どもを増やしたい」と吉田さんは言う。
羽衣山の状況はさらに厳しい。西竪町内の民家は少なく、高齢化も進んでおり、保存会会長の太田勝さん(68)は「町内だけでは全く足りない」と嘆く。長く市内全域から子どもの囃子方を求めてきたが、近年は十分に人数が集まらず、3年ほど前から亀岡小への勧誘に注力している。
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全11基ある亀岡祭の山鉾のうち、お囃子を鳴らすのは8基ある。山鉾連合会会長の野原通夫さん(74)は「どの山鉾町も囃子方が不足する恐れがある。指導する住民も高齢化しており、どんどん大変になる」と危機感をあらわにした。
(まいどなニュース/京都新聞)
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