Nothingがおサイフケータイ対応の「CMF Phone 2 Pro」を日本投入、4万2800円から 先代の“反省点”を改善

0

2025年07月22日 12:11  ITmedia Mobile

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia Mobile

CMF Phone 2 Pro

 Nothingは7月22日、サブブランド「CMF by Nothing」の第2世代スマートフォン「CMF Phone 2 Pro」を日本市場向けに発表した。前モデルで課題となっていたFeliCa(おサイフケータイ)や日本の周波数帯に完全対応し、7月24日から発売する。


【その他の画像】


 価格(税込み)は8GB+128GBモデルが4万2800円、8GB+256GBモデルが4万7800円。


●楽天モバイルとMVNOで展開


 販売チャネルは、8GB+256GBモデルがNothing.techの直販サイトと楽天モバイルで取り扱う。楽天モバイルでは100店舗以上で展示・販売を行う予定だ。


 楽天モバイルは4月発売の「Nothing Phone (3a)」でMNOとして初めてNothingの端末を取り扱い始めた。黒住氏は「Phone (3a)をきっかけに楽天モバイルさんと非常にいい関係を築かせていただいている」と述べ、今回のCMF Phone 2 Proでも引き続き協業することになった。


 8GB+128GBモデルは、Nothing.techとIIJmioなどのMVNOで展開する。


 予約受付は7月22日12時から開始し、7月24日に発売する。


●日本市場の要望に応えた仕様改善


 前モデルのCMF Phone 1は日本の周波数帯やFeliCaに対応していなかったが、今回はこれらの課題を解決した。


 Nothing Japan マネージングディレクターの黒住吉郎氏は「前モデルはいろいろな反省点があった。日本の周波数バンドに対応していなかったり、皆さんが必要とおっしゃっているFeliCaに対応していなかったりした部分を、今回は日本のマーケットに自信を持って投入できるモデルに仕上げた」と説明した。


 対応バンドは、LTEのBand 18/19/26をはじめ、日本で必要とされる周波数帯をサポート。5Gについても主要なバンドに対応している。ただし、n79(4.5GHz帯)には対応していない。さらに、前モデルでは対応していなかったeSIMもサポートする。


●Nothingスマホ史上最薄の7.8mmボディー


 本体は7.8mm(カメラ部除く)という薄さを実現。重量も185gと、Nothing Phone (3a)より16g軽い。黒住氏は「Nothing史上最もスリムで軽い」とアピールした。


 背面にはステンレススチール製のネジとアルミニウム製のカメラリングを配置。ネジは実際にプラスドライバーで取り外せるが、あくまでデザイン要素としての役割で、取り外しても機能的な変更はできない。日本では3色展開で、メタリック光沢のオレンジ、サンドストーン調に仕上げたホワイト、フロストガラス風のブラックを用意する。


 なお、前モデルで話題となった背面パネルの交換機能は、品質向上のため今回は採用していない。ただし、本体右下の「アクセサリーポイント」と呼ばれる部分は回転させて取り外すことができ、ここにストラップやスタンドを装着できる。CMF Phone 1用のこれらのアクセサリーはCMF Phone 2 Proでも使用でき、Nothing.techで継続販売する。


●AI機能にアクセスできるEssential Keyを搭載


 OSはAndroid 15ベースのNothing OS 3.2を搭載。3年間のOSアップデートと6年間のセキュリティパッチが提供される。Nothing OSは、ドット絵風の独自アイコンデザインや、家族や友人とつながれるウィジェット機能が特徴。アプリドロワーではカテゴリー別に自動整理される機能も備える。ChatGPTの統合により、システム全体でAI機能を活用できる。


 新たに搭載された「Essential Key」は、本体側面に配置された専用の物理ボタンだ。このボタンを押すことで「Essential Space」を起動できる。Essential Spaceは、スクリーンショットやメモ、音声録音などを自動的に整理し、AIが要約やアクションプランを生成する機能。Nothing Phone (3a)と同等の機能を搭載している。


 また、Android 15の新機能「プライベートスペース」では、アプリや写真などを別の空間に隔離し、ロック画面のパスワードとは別の認証で保護できる。


●6.77型の有機ELやMediaTek Dimensity 7300 Proを搭載


 ディスプレイは6.77型のフレキシブルAMOLED(有機EL)で、解像度はフルHD+(1080×2392ピクセル)。10億色以上の色再現に対応し、HDR10+もサポートする。リフレッシュレートは最大120Hz、タッチサンプリングレートは通常480Hz(ゲームモード時1000Hz)。


 輝度は標準800ニト、屋外での使用時は1300ニト、HDRコンテンツ表示時のピーク輝度は3000ニトとなる。このディスプレイはNothing Phone (3a)と同じものを採用している。


 SoCにはMediaTekと共同開発したDimensity 7300 Pro(TSMCの4ナノメートルプロセス)を採用。標準モデルと比較してCPU性能が最大10%、グラフィックス性能が最大5%向上している。第6世代NPUは最大4.8TOPSのAI性能を実現する。冷却システムは高熱伝導ヒートパイプやグラファイト素材を使用し、効率的に熱を分散させる仕組みだ。


 メモリは8GB LPDDR4Xで、RAMブースター機能により最大8GBの内部ストレージをメモリとして活用でき、実質16GBまで拡張可能。ストレージは128GB/256GBの2モデルで、最大2TBのmicroSD XCに対応する。


 バッテリー容量は5000mAhで、33Wの急速充電に対応。20分の充電で約50%まで充電でき、フル充電で約2日間の使用が可能だ。1200回の充電サイクル後でも90%以上の容量を維持するという。


●前モデルから64%明るくなった広角カメラ


 カメラは50MPのメインカメラ(1/1.57型センサー)に加え、50MPの望遠カメラ(2倍光学ズーム、最大20倍デジタルズーム)、8MPの超広角カメラ(視野角119.5度)という3眼構成。メインカメラは前モデルより64%多く光を取り込めるという。インカメラは16MPとなる。


 画像処理エンジン「TrueLens Engine 3.0」を搭載し、Ultra XDR機能により光と影のバランスを最適化する。4K動画撮影(30fps)にも対応した。


 カメラアプリでは、よく使う撮影設定を「プリセット」として保存できる機能を搭載。自分好みの設定をカード形式で保存し、素早く呼び出せる。また、撮影した写真は独自の「Nothing Gallery」アプリで管理でき、Nothingらしいデザインで写真を整理・表示できる。


●デザインと価格のバランスを追求したCMFブランド


 CMFブランドは「Color、Material、Finish」にこだわりながら、手頃な価格でデザイン性の高い製品を提供することを目指している。


 今回のCMF Phone 2 Proは、日本市場の要望に応えたFeliCa対応や周波数帯のサポートに加え、4万円台という価格設定で本格的な機能を搭載。Nothingが日本市場で存在感を高める重要な一手となりそうだ。



    ランキングIT・インターネット

    アクセス数ランキング

    一覧へ

    話題数ランキング

    一覧へ

    前日のランキングへ

    ニュース設定