新卒3年未満で退職、「辞めてよかった」83.9% 退職理由は?

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2025年07月23日 05:20  ITmedia ビジネスオンライン

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8割超えが「辞めてよかった」と回答

 厚生労働省の調査によると、2021年3月に大学を卒業した人のうち、3年目までに離職した割合は34.9%に上った。人材総合サービスを展開するスタッフサービス・ホールディングスは、新卒で入社した会社を3年未満で退職した18〜25歳の男女706人を対象に意識調査を実施した。


【調査結果】新卒で就職した会社を退職した理由


 退職理由として最も多かったのは、「上司や同僚との人間関係が悪かった」(26.3%)だった。「社風が合わなかった」(26.1%)、「会社の将来に不安を感じた」(21.1%)が続いた。


 入社3年未満で退職した人に、退職までの在籍期間を尋ねたところ、48.2%が「1年未満」と回答した。中でも「半年未満」が30.8%を占め、約3人に1人が入社から半年未満に退職していた実態が明らかになった。


 「辞めようかな」と最初に思った時期については、「入社初日まで」が10.2%、「1カ月未満」が32.9%、「3カ月未満」では51.0%と過半数に達した。また、「1年未満」までに退職を考えたことがある人は82.2%に上った。


 そのきっかけとなった場面として最も多かったのは、「オフィス内の職場環境や雰囲気を知った時」で23.3%だった。「オリエンテーション・研修」(17.2%)、「所属部署に着任時」「残業や休日出勤などをしなければならなかった時」(いずれも10.8%)が続いた。


 具体的には、「先輩たちにひどく叱られ無視された」「中身がない研修、怒号が響く研修だった」「先輩からの嫌がらせによる業務過多での残業」「社訓を大声で叫ばされた」「体育会系だった」「雰囲気が怖かった」「女性の管理職がいない」などの声が寄せられた。


●3年未満で退職したことは後悔している?


 入社3年未満で退職したことについて、「とてもよかったと思っている」が44.2%、「どちらかといえばよかったと思っている」が39.7%となり、合わせて83.9%が「よかった」と回答した。一方、「どちらかといえば後悔している」は11.2%、「とても後悔している」は5.0%にとどまった。


 そもそも、就職活動時に会社選びで重視した点は何だったのか。全体では、「会社の安定性、成長性」「会社の規模の大きさ」(いずれも17.3%)が最も多く、「福利厚生の充実」(16.4%)が続いた。


 在籍期間別に見ると、半年未満で退職した人は「会社の安定性、成長性」「会社の規模の大きさ」を重視する傾向があり、1年以上〜3年未満で退職した人は「福利厚生が充実している」ことを重視する傾向が見られた。


 また、「入社前に抱いていた会社のイメージと、実際に働き始めてからのイメージが異なる」と答えた人は、全体の6割超に上った。時期別では、「1週間未満」で違和感を覚えた人が34.3%、「1カ月未満」では56.6%と半数を超えた。特に、3カ月未満で退職した層では、「1週間未満」でギャップを感じた人が56.4%に達しており、早期退職者ほど入社直後にギャップを感じる傾向があった。


 本調査は6月10〜16日、新卒で正社員として就職した会社を3年未満で離職した経験を持つ全国の18〜25歳の男女706人を対象に、インターネットで実施した。



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