相模原殺傷事件から9年を迎え、津久井やまゆり園の「鎮魂のモニュメント」前で手を合わせる園の利用者ら=26日、相模原市 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件から9年となった26日、亡くなった19人の追悼式が同園の体育館で開かれた。
式典は神奈川県などが主催し、遺族や園関係者らの他、黒岩祐治知事ら85人が参列。犠牲者に黙とうをささげた。
同園の永井清光園長(55)は追悼の辞で、「皆さんが旅立って、9年の歳月が流れました。津久井やまゆり園での時間は、今でも楽しかった思い出として皆の心に残っています」と述べた。
同園利用者の家族会「みどり会」の大月和真会長もあいさつし、「あの日から、私たちの生活は一変し、事件前の生活を取り戻すのに5年かかりました。私たちはあなた方のことを決して忘れません」と話した。式後には園内の鎮魂のモニュメント(慰霊碑)で参列者が献花した。
事件は2016年7月26日未明に発生。同園の元職員、植松聖死刑囚(35)が同園に侵入し、入所者19人を殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。同死刑囚は20年3月に刑が確定したが、22年4月に再審請求した。