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猛暑が続く7月、電車や駅構内で充電池による火災が相次いだ。事故の映像がSNSで拡散する一方、バッテリーのメーカーや製品名がなかなか報じられないことに不満の声も上がっている。
7月20日にはJR山手線の車両内でモバイルバッテリーが発火し、乗客5人がけがをした。24日にはJR水戸駅で充電中のポータブル電源から出火し、一時電車の運転を見合わせるなどの影響が出た。
水戸駅の事例では、駅構内の「みどりの窓口」事務所内で充電中のポータブル電源から出火した。JR東日本によると、そのポータブル電源は社内で業務に使用しているもので、今回もイベントで使うために充電していたという。
自社の備品であれば当然把握しているはずだが、メーカー名や製品名については25日午前の時点で非開示。「現在、消防で原因を含めて確認作業中のため公表できない」(JR東日本水戸支社)としている。
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20日に発生した山の手線内の火災でも、事故の映像がSNSで拡散する一方、バッテリーのメーカーや製品名はなかなか報じられず、SNS上では不安や不満の声が上がった。
そんな中、自社製品の可能性があるとして、23日に改めて回収の告知を行ったのが「cheero」(チーロ)ブランドでモバイルバッテリーなどを販売するティ・アール・エイ(大阪市)だった。同社はその後、出火したモバイルバッテリーの現物を確認して謝罪している。
通常、製品の発火事故があった時には、消防がメーカーに連絡して製品の資料などを取り寄せ、その後でメーカー社員も同席する合同調査で実物を確認する。間違いがあってはいけないため、メーカー名や製品名が公表されるのはこれらの手順の後だ。山の手線の事例では発生から4日必要だった。
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