プロ野球元南海、ダイエーの両投げ投手、近田豊年(ちかだ・とよとし)さん(59)が27日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、「マイナビオールスターゲーム2025」の第1戦(京セラドーム大阪)で両投げを披露したソフトバンクのリバン・モイネロ投手(29)に感謝した。
モイネロは3回から2番手で登板。4回2死まで通常の左で投げたが、ここでグラブを取り換え、広島ファビアンに右で投げて三飛に打ち取った。SNSでは西武隅田知一郎投手が「ミギネロwwwwwwwww」とつづるなど、大盛り上がりとなった場面だ。
近田さんはモイネロの両投げを受け「モイネロ選手ありがとう 私が元祖二刀流、両手投げ投手の近田です 私の夢を実現してくれました」と感謝。同時に動画もアップし、草野球で左右ともに上手投げで投球している姿も披露した。
1987年(昭62)ドラフト外で南海に入団した近田さんは、88年4月14日のロッテ戦(大阪)で1軍公式戦1試合に登板。打者4人に左のみで投げて1安打、1失点だった。下手投げの右でも投げられたが、利き腕の左だけで投球した。1軍登板はこの1試合だけ。他に両投げ投手は吉成昭三(巨人)、野崎進(ヤクルト)がいたが、1軍登板はなく、登録はいずれも右投げだった。
野球規則では「投球板に触れる際、どちらかの手にグラブをはめることで、投球する手を明らかにしなければならない。投球する手の変更は、球審にはっきりと示さなければならない」(要約)となっている。両投げ投手は漫画の「ドカベン」(赤城山高校の『わびすけ』こと木下次郎)などに登場している。
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高知・宿毛市出身の近田さんは明徳(現明徳義塾)で83年春のセンバツに出場。卒業後、本田技研鈴鹿でプレー。プロでは「両投左打」で南海、ダイエーのほか阪神でもプレーし、91年に現役を引退。Xのプロフィルによると、現在は関西で、駅前ゴルフスクールを19店舗展開している。
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