
インスタグラムで14万フォローワーを持つ人気の羊毛フェルト作家・MEBARU(めばる)さんが7月30日、「ちっちゃなねこたちのおるすばん 羊毛フェルトで紡がれた てのり猫の世界」(小学館クリエイティブ)を出版する。
前作「羊毛フェルトで作る てのり猫」(日本ヴォーグ社、重版4刷)は、MEBARUさんが生み出す手のひらサイズの羊毛フェルト猫の作り方があますところなく公開され話題を呼んだが、今回の新刊は初のストーリー作品集だ。羊毛フェルト猫たちが繰り広げるストーリーを楽しみながら、羊毛フェルトの魅力を伝える内容となっている。
物語は、飼い主のママが外出したあと、4匹の羊毛フェルト猫たちが、キッチンにあるマグカップに入ったり、干された靴下の中にもぐってみたり。あるいは、机の上のメガネでかくれんぼをしたり、お絵かき途中のスケッチブック上で寝たりして、自由きままにお留守番する様子が実写されている。
MEBARUさんは同書を制作した理由についてこう話す。「羊毛フェルト猫を作る時はいつもその子の性格や行動を想像しながら作っています。本当は動くはずのない手のひらサイズの猫たちがもしも動けたらどんなことをするかなという、見たいけど見ることのできない内緒の世界を作りたいと思いました」
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登場する4匹の猫たちはいずれも5センチから8センチ程度の羊毛フェルト猫。これほど精巧で小さな猫を羊毛フェルトで作るにはMEBARUさんが長年培ってきた独自の技術があってこそ。猫たちの個性を出すため、それぞれの場面のポーズには特にこだわったという。
作中に登場する面倒見のいいリーダー「めばる」は、MEBARUさんがかつて自宅で飼っていた同じ名前の猫がモデルになっている。22年間をともに過ごし、年老いて衰弱していく姿をみながら「この世からいなくなる前に形に残しておきたい」と思ったのが、羊毛フェルトを始めるきっかけとなった。
「めばるは優しくて面倒見がよく、他の猫たちから慕われていました。いいことも悪いことも周囲の猫たちはめばるの真似をしていました。めばると同じ場所で粗相したり、ご飯の催促を真似したり(笑)。めばるがいたおかげで、みんな楽しくいられたし、おうちが居心地のいい空間だったんですよね」(MEBARUさん)
作中の猫たちは、リビングやふだんはあまりいたずらできない子ども部屋まで、ママのいない家の中を大冒険する。そして、猫たちが遊び疲れたころ、ママが帰ってきて、何事もなかったようにお出迎えするのだが…。
「読み終わったら、おうちでいつも留守番してくれている猫さんをたくさん可愛がってあげたくなるかも(笑)。ほっこりと優しい気持ちになってもらえたら嬉しいです」とMEBARUさん。
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8月13日から31日まで、ジュンク堂書店池袋本店で、出版記念パネル展を開催する予定だ。同書に掲載された中からセレクトした写真パネルのほか、実際の羊毛フェルト猫も展示するという。また、MEBARUさんが制作したミニチュアサイズの羊毛フェルト猫作品の抽選販売もある。
出版記念パネル展https://honto.jp/store/news/detail_041000117429.html?shgcd=HB300
MEBARUさんのインスタグラム @mebaru_felt_cat
(まいどなニュース特約・西松 宏)
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