KDDIの新本社は“未来の実験場” キャンプ場モチーフのコワーキング、AIデータセンター展示も

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2025年07月28日 05:20  ITmedia ビジネスオンライン

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本社を「TAKANAWA GATEWAY CITY」に移転

 KDDIは7月、本社を東京都千代田区から「TAKANAWA GATEWAY CITY」(東京都港区)に移転した。約1万3000人のグループ社員が利用する。


【画像】キャンプ場のようなコワーキングスペース「Knowledge Camp」


 移転先は、高輪ゲートウェイ駅前の大規模再開発エリア、「TAKANAWA GATEWAY CITY」にある「THE LINKPILLAR 1 NORTH」。6階から27階までをKDDIが占有し、業務フロアのほか、イベントスペースや展示エリア、コワーキングラウンジなどを設けた。


 本社移転のプロジェクトマネジャーを務めた大沼悠太氏によると、移転にあたり「オフィスの壁をできるだけ取り払った」という。部署を超えたコミュニケーションを促すことを狙いとしており、社員の位置情報、フロアの混雑状況、会議室の使用状況などを可視化するシステムも導入した。


 新オフィスの特徴の一つが、自動走行ロボットの活用である。エレベーターやセキュリティゲートと連携し、社内便や、社食、オフィス内ローソンの商品、来客用の飲料などを配送する。ローソン配送ロボット10台、社内便配送ロボット5台に加え、8月からは社食配送ロボット4台を導入する予定だ。こうしたロボットの導入により、社員が創造的業務に集中できる環境を整えるとしている。


 食堂や執務フロア内にもコワーキングエリアを配置。キャンプ場をモチーフにした「Knowledge Camp」では、焚火を思わせる照明演出やテントのような空間を設けた。


 広報担当者によると、「業務内容や個人の状況に応じてテレワークも柔軟に活用しつつ、対面でのコミュニケーションが効果的な場合は出社を推奨している」という。新オフィスの移転の効果もあって、社員の出社率は上昇傾向にあるそうだ。


●AIデータセンターや、ドローンなどの展示も


 社外との連携も重視しており、13階にはパートナー企業向けの共創拠点「TSUNAGU BASE」を新設。これまで分散していた、新規事業創出の拠点「KDDI DIGITAL GATE」や、研究拠点「KDDI research atelier」などの機能を統合した。


 同フロアには、KDDIの事業戦略を映像で伝えるシアター、テクノロジーを体験できるショールーム、会議室やラウンジも備える。


 技術展示エリア「Tomorrow Lab」では、KDDIとパートナー企業による最先端技術を紹介。AIデータセンターや、ドローンなどの展示も行っており、オフィスそのものを「未来への実験場」と位置付ける。現在は取引先やパートナー企業、研究機関、スタートアップなどを対象にした公開にとどまるが、「今後はイベントなどを通じて一般公開する可能性もある」(広報担当者)という。


 KDDIの松田浩路社長は、「高輪をイノベーションの発火点に、世界にも発信していきたい。未来に向けた挑戦を続けていきたい」と意気込んだ。



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