阪神が12球団最強投手陣で、独走優勝への勢いを加速させる。29日広島戦(甲子園)に勝つか引き分けると、中日の結果次第で優勝マジック41が点灯する。先発マウンドを任された大竹耕太郎投手(30)は、18年ぶりリーグ優勝、日本一に輝いた23年にもマジック点灯時に先発。セ・パ唯一の防御率1点台を誇る投手たちのパワーで、Vへ一直線だ。
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日差しが連日照りつける甲子園で、いつものように練習する姿が力強い。頼もしすぎる虎の自慢の投手陣が、独走Vへの原動力だ。
優勝マジック41が点灯する可能性がある一戦。先発マウンドを任されたのは大竹だ。「ここ2試合、いいスタートを先発も2人切ってるので、その流れに乗るというか。チームも連勝で来てるんで、それはポジティブに捉えて」。リーグ戦再開後、連勝中のチームの流れを止めない。
18年ぶりリーグ優勝、日本一に輝いた23年。実はマジック29が点灯した、8月16日広島戦に先発していたのも、大竹だった。鯉キラーぶりは今季も健在。広島戦はここまで3戦3勝、通算16試合で12勝1敗と白星を積み重ねている。不思議な巡り合わせも勢いに変えたい。
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当の左腕は、いたって平常心だ。「マジックついたら優勝できるわけじゃないので意識はないです。1勝の重みが143試合で違うというのは僕はおかしいと思う」。その言葉の裏には、いつも熱い声援をくれるファンへの思いがある。「どの試合も満員のお客さんが来る中で投げる。その試合が人生で最初で最後かもしれないし、いろんな人がいると思うので、常に目の前の試合に勝つっていうことだけ考えてやっています」。一戦必勝の心構えがファンを喜ばせ、そしてリーグ優勝への道につながっていく。
チーム防御率は12球団唯一の1点台の1・95。藤川監督が「チームの心臓」と呼ぶリリーフだけでなく、先発陣も安定感ばっちり。現在ローテーションを回る7人のうち、防御率2点台が2人、先発2度の高橋を含めれば1点台は5人と驚異の数字だ。大竹はそんな現状を歓迎する。「自分に求める基準も周りのレベルの高さによってどんどん上がってくる。ピッチングの話とかもみんなでする機会も多いので、みんなでレベルアップして、チームはどんどん勝っていくのが理想かな」。頼もしすぎる投手陣が、マジック点灯へ導く。【磯綾乃】
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